入間市は平和ですが、閉鎖的な空気を感じることもある町です。変化を求めて動くより、すでに進んだ文化がある場所に自分が行ったほうが早いと思ってしまう。大学生のころ、性同一性障害の情報を得ようとLGBTが集まるオフ会へ何度も行きましたが、東京ばかりでした。

 ずっと、まわりの目を気にして生きていました。高校ではユニホームが身体にぴっちりしたデザインのため、陸上部を辞めました。大人になることがまったく想像できませんでした。

 そんな自分の経験を生かし、LGBTの相談窓口設置や教育機関の男女混合名簿推進などを目指したい。とはいえ投票してくれたのは当事者ばかりではありません。性別や年齢、障害のあるなしにかかわらず、皆が思いやりを持てる市にしたい。

 以前は市議会で性同一性障害への配慮について質問があった時、一部の職員から「そういう人は入間市にはいないのでは」との声があったと聞きます。そんな中に私が入っていきます。

 まずは6月14日に市議会本会議で一般質問に立ちます。LGBT理解についての研修などについて教育委員会や市長に質問します。ひるまず、堂々と尋ねるつもりです。(構成/ライター・遠藤一)

AERA 2017年6月12日号