借金を合法的に“チャラ”に、自己破産のほうが早く立ち直れる (2/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

借金を合法的に“チャラ”に、自己破産のほうが早く立ち直れる

AERA
自己破産は自己再生のための術にすぎない(撮影/写真部・岸本 絢)

自己破産は自己再生のための術にすぎない(撮影/写真部・岸本 絢)

●7年かけて4億円返済

 こう語るのは、最大7億円の個人負債を背負い、7年かけて4億円を返済したものの、5年前に自己破産した大田竜馬さん(51)。訪問販売業界の伝説のセールスマンとしてテレビのバラエティー番組で特集されたこともある大田さんは、独立して立ち上げた住宅リフォーム会社(本社・大阪府)が大成功し、グループ企業十数社、ピーク時の売り上げは月間10億円に達し、従業員は500人を超えた。ところが商法をまねたリフォーム会社が乱立、高齢者を狙ってまともな工事もせずに屋根裏や床下の修繕と称して高額な部品を売りつけていた業者が2005年、詐欺容疑などで逮捕される事件が続発した。いわゆる「悪徳リフォーム」として社会問題化した一連の事件である。

「オリジナルの当社は、60歳以上には売らないなど営業マン全員から誓約書を取ったうえで、きちんとしたリフォームを積み重ねてきたからこそお客様の信頼を得て急成長した。税金も完納して毎年税務署のハンコをもらっていました。でも05年1月18日、全国の事業所に一斉に国税の調査が入った」

 最初から隠すようなものは何もなかった。調査は3カ月で終わり、経費として認められなかった分の課税700万円程度を追徴されただけだった。

「すでに悪徳業者の行状が新聞などで報じられている時期だったこともあり、国税が入った瞬間からクモの子を散らすように社員が辞めていき、あっという間に50人もいなくなりました」

 東京と大阪を中心に15カ所の営業所の家賃、約100台の営業車やコピー機・ファクスなどのリース代や駐車場代は丸々残った。風評被害で「だまされた、カネ返せ」と申し出てくる客には全て全額返金で対応した。

●払っても払っても…

「家賃やリース契約はすぐには解約できないから、例えば5年リースの車なら乗る人間がいないのに5年間支払い続けなければならない。銀行の融資もあっという間にストップした。会社は整理しても負債は代表者の私にかかってきます。法人税や消費税も過去の分がいつまで経っても追っかけてくる」


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい