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地球の「きょうだい」に「生命発見」の現場を見に行く方法

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内村直之AERA

地球以外にも生命の星が……? (※写真はイメージ)

地球以外にも生命の星が……? (※写真はイメージ)

 神は地球以外にも生命を創ったのか?この「謎」を解くカギになりそうな惑星が地球から39光年のかなたで見つかった。実はそんな惑星が、文字通り「星の数」ほどあるらしい。「生命」さえも、ありふれたものなのか──。

 米航空宇宙局(NASA)は、ときどき「すごい発表」をする。これまでに「火星表面に水」「木星衛星エウロパに間欠泉」というニュースで世界を驚かせた実績がある。今回は、「われわれの太陽系を超える発見について会見する」と知らせてきた。「今度は何?」と科学ファンをドキドキさせた。

 2月22日(日本時間23日)の発表の主人公は、ベルギー・リエージュ大学の天文学者マイケル・ギロン氏。ネイチャー誌の論文「超低温矮星(わいせい)トラピスト1(TRAPPIST-1)を回る七つの温暖地球型惑星」によると、地球からみずがめ座の方向に39光年(約370兆キロメートル)離れた小さな星の周りに七つの地球に似た岩石惑星を発見。そのうちの三つは、温暖で液体の水がたっぷりある可能性があるという。注目されたのはもちろん「地球外生命」の可能性だ。

●長く孤独だった太陽系

 もともと生物学を専攻していたギロン氏は、その後天文観測に転向、2015年からチリ・アタカマの欧州南天天文台に設置されたトラピスト望遠鏡(口径60センチ)で、太陽系の外にある惑星「系外惑星」の観測を始めた。そして翌年、太陽の10分の1程度の大きさで温度も太陽の半分以下という小さな星、M型矮星(トラピスト1)の周りを回る地球型の惑星三つを発見、トラピスト1b、c、dと名付けた。

 さらにNASAのスピッツァー宇宙望遠鏡(03年打ち上げ)で20日間連続で観測した結果、惑星は七つあることが確認され、e、f、g、hが追加された。大きさは地球の0.75~1.12倍、質量0.4~1.4倍とほぼ等しい。地球と同様の大きさ、性状の惑星が七つ並ぶ例は初めてだった。

 20世紀末まで太陽系は、宇宙に仲間がいない「孤独」の存在だった。1948年、米パロマー山天文台に口径5メートルの天体望遠鏡が設置されて以来、天文学者たちは太陽系と似た惑星系を探し続けた。惑星があれば、その重力変化の影響で中心の星がふらつくはずだが、その証拠は見つからなかった。当時は、わずかなふらつきを確認する技術が確立されていなかったからだ。


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