びっしり並ぶタンク、一方で温かい食事…福島第一原発の「奇妙な安定感」 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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びっしり並ぶタンク、一方で温かい食事…福島第一原発の「奇妙な安定感」

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事故から間もなく5年…(※イメージ)

事故から間もなく5年…(※イメージ)

 あの未曽有の事故から、まもなく5年。東京電力福島第一原発では今も、緊張の作業が続く中、直後にはなかった微妙な「安定」が生まれつつある。

 記録的な寒波に列島が見舞われた1月下旬、日本記者クラブの取材団に参加して東京電力福島第一原発にバスで向かった。幸い福島県では青空が見えた。福島民報幹部の「東日本大震災のあの日も、こんな空だった」という回想を聞きながら、事故から間もなく5年になる年月の長さに思いをはせた。

 福島第一原発に入るのは、2年ぶりだった。身分証明書をチェックするゲートを通過し、緩やかな坂を上り切ると、車窓からびっしりと立ち並ぶ無数のタンク群が目に飛び込んできた。

「ここまでタンクが迫ってきているのか」と、まず、その威圧感に圧倒された。

 福島第一原発1~3号機では事故直後から原子炉内で溶けた核燃料を冷やすため、注水を続けている。各炉の入る建屋地下には地下水が流れ込んでいる。当初より減ったとはいえ、その量は1日150トン。さらにこれが、溶けた核燃料に触れると汚染される。冷却するために循環させる水のほか、余分な汚染水は捨てることもできず、タンクでため続けている。

 これまでにたまった汚染水は約77万トン。右肩上がりで増え続けるタンクは約1千基になり、今も2、3日で1基増える計算だという。かつて「野鳥の森」とも呼ばれた、福島第一原発構内の緑豊かな森林は事故後、次々に伐採され、3階建てのビルほどの高さのタンクが設置されてきた。構内に敷き詰められるように建てられたタンク群がいっそう、無機質な雰囲気を醸しだしていた。


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