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普通の水が「スペシャルドリンク」 宇宙ステーションからのお礼メールにリケジョ喜び

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三菱重工業 宇宙システム部 整備設計課森野智子さん(35)神奈川県生まれ。県立平塚江南高校卒業後、中央大学理工学部、同大学院精密工学専攻修了。趣味で参加している合唱部は、毎年全国大会に出場する強豪(撮影/関口達朗)

三菱重工業 宇宙システム部 整備設計課
森野智子
さん(35)
神奈川県生まれ。県立平塚江南高校卒業後、中央大学理工学部、同大学院精密工学専攻修了。趣味で参加している合唱部は、毎年全国大会に出場する強豪(撮影/関口達朗)

 原点は、子どもの頃の憧れ。宇宙への好奇心を大人になっても持ち続けるリケジョがいる。複雑で難解な仕事を支えるのは、何よりも“好き”という気持ちだ。

 約10年前の夏、当時新入社員だった三菱重工業の森野智子(35)は、名古屋にある事業所の会議室で辞令を待っていた。子どもの頃から、宇宙関連の仕事に憧れてきた。

「森野さんは、宇宙機器技術部配属です」

 人事にそう告げられた瞬間は、跳び上がるほど嬉しかった。配属後は、宇宙実験棟「きぼう」の設計に数年関わった後、現在まで「こうのとり」の愛称で知られる宇宙ステーション補給機(HTV)の設計に携わっている。

 機体はいくつかの部分に分かれているが、森野の担当は、宇宙ステーションの中で使う補給物資を積む補給キャリア与圧部。打ち上げぎりぎりまでより多くの荷物を積めるようにしたり、移動中に荷物が壊れないようにしたり、受け取ったクルーが荷物を取り出しやすいようにしたり、設計を工夫するのが森野の主な仕事の一つだ。

「荷物を受け取ったクルーがJAXA(宇宙航空研究開発機構)に送ったお礼メールを見たときは嬉しかった。宇宙では水も貴重で、普段は尿を濾過して飲んでいる。だから普通の水は、『スペシャルドリンクだ!』と喜んでもらえるんです」

 森野が子どもの頃、理容師だった母は好奇心旺盛で、客から聞いた話はピラミッドからジャズまで、何でも森野に話してくれた。雑誌「ニュートン」を愛読し、森野が小学校低学年で熱を出して学校を休んだときは、「飽きないように」と相対性理論の解説本を買ってきた。


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