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39歳「お兄ちゃん」と初めて呼べた日 障がいの兄もつ妹の葛藤

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障碍(しょうがい)を持つ子が、そのきょうだいに与える影響は少なくない(※イメージ)

障碍(しょうがい)を持つ子が、そのきょうだいに与える影響は少なくない(※イメージ)

 障碍(しょうがい)を持つ子が、そのきょうだいに与える影響は少なくない。早熟で、洞察力や忍耐力、他者を受け入れる力を早い時期から身につける。一方、自分の意見や欲求を抑えがちになり、いい子でいようと無意識に背伸びをする──障碍児のきょうだいに共通してみられる特徴だ。幼い彼ら、彼女らは、ちょっとしたことで戸惑うことも多い。

 たとえば、上の男のきょうだいに障碍がある場合。幼少期のうちに、弟や妹の成長が上回ってしまうことが多い。それでも「ちゃんと、お兄ちゃんと呼びなさい」としつけを受ける。

 障碍者のきょうだいが集まる「きょうだいの集い」の主催者で、ケアラーアクションネットワーク代表の持田恭子さん(49)には、自身にもダウン症の兄がいる。持田さん自身、兄のことを「お兄ちゃん」と呼べるようになったのは39歳になってから。子どもの頃からずっとターくんと呼んでいた。お兄ちゃんらしいことをしてもらったことがなく、自分が兄を守ってきたからだ。兄妹関係は逆転していた。

「親も気づかない小さな戸惑いを幼いころからくみ取ってあげる機会が必要です」

 親が、子どもを授かって初めて障碍者の世界に触れるのに対し、きょうだいは家庭の中や外で障碍に関わり、その存在を認識する。


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