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「職場の荒廃」社内運動会で改革に成功

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運動会で作るななめの関係東京海上日動システムズ東京海上グループのシステム会社。年に1度の運動会は、部署を横断する赤、黄、青、緑の4チームに分かれて戦う。普段交流のない部署の人同士を同じチームにして、連帯感を育む/東京都多摩市、社員1400人(写真:東京海上日動システムズ提供)

運動会で作るななめの関係
東京海上日動システムズ

東京海上グループのシステム会社。年に1度の運動会は、部署を横断する赤、黄、青、緑の4チームに分かれて戦う。普段交流のない部署の人同士を同じチームにして、連帯感を育む/東京都多摩市、社員1400人(写真:東京海上日動システムズ提供)

 職場の環境は、仕事のパフォーマンスに大きく影響する。職場環境をより良くするために、社員が自発的に動き出し、改革に成功した企業がある。

 2004年に3社が合併して誕生した東京海上日動システムズは、その直後から「職場の荒廃」に苦しんだ。

 3社の企業風土が折り合わず、互いを尊重しない。社員は千人を超え、システム統合で業務量も増えて、社内は疲れ切った顔の社員であふれた。何より、仕事を楽しめない。

 こんな状態を「変えたい!」と声を上げたのは、20代、30代の11人の社員たち。合併から5カ月後の05年2月、彼らは「ワークスタイル改革委員会」を立ち上げ、まず問題点を洗い出そうと、全社員へのアンケートを実施した。

 分析した調査会社の指摘は、「いろんな組織を調査してきたが、最もひどかった地方都市の役所よりもさらにひどい縦割り組織だ」

 経営陣も危機感を抱き、「本気でいい会社をつくろう」と動きだした。

 それから10年。東京海上日動システムズは、グレート プレイス トゥ ワーク(GPTW)が実施する「働きがいのある会社」調査で毎年ベストカンパニーに選ばれるまでに変身した。

 改革委がまず提案したのが、コミュニティー活動だ。3社から集まった社員同士のつながりは弱く、部署によっては元の会社の仲間がいなくて孤立している社員もいた。そこで、部内旅行やイベントの費用を会社が支援する制度を作り、部署を横断したコミュニティーづくりも呼び掛けた。

 改革委の提案で10年から始まった運動会は、毎年ゴールデンウイークの初日に開かれ、社員の4人に1人が参加する。家族も含めれば、約600人が集う大イベントだ。改革委の3代目委員長の蓮井薫さん(45)は言う。

「できるだけ別の部署の人と一緒になるようにチーム分けします。運動会が社内の知り合いを増やすきっかけになれば」

 あまりにもベタで昭和の香りが漂うが、GPTWの和田彰さんは、社内コミュニティーやイベントには働きがいを高める力がある、と話す。

「部下―上司の関係だけだと、組織の中に逃げ場がなくなってしまう。社内にななめの関係が複雑にあるのが、働きがいのある会社の特徴です」

AERA 2014年7月7日号より抜粋


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