ゲームコーナー時のコスプレのまま、オリジナル曲「ストーリぃ!」を寸劇テイストで披露。末澤誠也扮するチアガール・誠子は、ステージ上で無双状態。ポンポンを振りながらカワイイを振りまき、野球部員・佐野晶哉に抱きとめられたかと思えば、サッカー部員・草間リチャード敬太からボールを奪い、華麗なドリブルで圧倒[※末澤は元サッカー部]。そんなハイスペックすぎる誠子に、正門良規扮する残念ビジュアルの正子はジェラシーを燃やし……。(撮影=小黒冴夏)
ゲームコーナー時のコスプレのまま、オリジナル曲「ストーリぃ!」を寸劇テイストで披露。末澤誠也扮するチアガール・誠子は、ステージ上で無双状態。ポンポンを振りながらカワイイを振りまき、野球部員・佐野晶哉に抱きとめられたかと思えば、サッカー部員・草間リチャード敬太からボールを奪い、華麗なドリブルで圧倒[※末澤は元サッカー部]。そんなハイスペックすぎる誠子に、正門良規扮する残念ビジュアルの正子はジェラシーを燃やし……。(撮影=小黒冴夏)

“Aぇ!風”が猛烈な勢いで全国を吹き荒れている。3月にスタートした、Aぇ! group(関西ジャニーズJr.)初の全国ツアー「Aッ!!!!!!と驚き全国ツアー2023」。5月12~14日には、東京では初となる単独公演が、有明の東京ガーデンシアターで開催された。メンバーに、「今日のライブ見てくれたらみんなわかってくれると思うけど、熱量だけはマジで誰にも負けへんから」(佐野晶哉)「この一体感は俺らにしかできへんと思ってるし、そんな一体感を作ってくれるみんな[ファン]が、ほんまに誇りです、俺たちの」(末澤誠也)と語らしめた、14日昼公演の熱狂をお届けする。[以下、ネタバレあり]

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「会いたかったぜ東京――!!」。正門良規の雄たけびとともに、6人が姿を現した場所は、ステージではなく、なんとアリーナ席の後部扉。予想だにしないサプライズに、会場は狂喜の悲鳴に包まれる。そんな大混乱の客席の間を、「Aッ!!!!!!」を歌いながら練り歩くメンバーたち。至近距離でファンサービスを食らい、腰を抜かしてへたり込むファンの姿も見受けられた。

 ライブ開始早々にぶちあがったボルテージは、メンバー全員で作詞し、佐野が作曲したハチャメチャ自己紹介ソング「僕らAぇ! groupって言いますねん」で、さらにヒートアップ。佐野の気だるげな「えー、じゃあ俺と付き合う~?」や、末澤の照れ気味の「だいちゅき」には黄色い歓声が上がり、小島健の名言「上や下を見て比べるより、横を見て笑ってたいねん」には感嘆が漏れ、福本大晴のギャグ「有明っ……。あけ、あけあけ、あけぼの」[元横綱・曙の顔マネつき]には、クスクス笑いがさざ波のように広がった。

 オープニングの挨拶でも、めいめいにファンの心をくすぐる。「最後までそのかわいい声、ここまで飛ばしてください」(正門)、「最後まで、愛しあってこうね!」(末澤)、「今日はぜーんぶ出し切ろうな!!」(草間リチャード敬太)、「俺たち、期待に応えてくアイドルやから、最後までよろしく、大好きでーす」(福本)、「今日は好きに声出していいぞ! 今まで我慢したぶん今日全部使い切れよ!! 準備ええか?」(佐野)、「[会場を見渡し、人差し指でシーッ]もうマジで声出んのはわかったから、ちょっとだけ喉、休めようか。[佐野「やさし。リ~ダ~」]最後まで声出んくなんぞ。一発だけ聞くから、その一発に全部込めて、アンサーしてくれ。いくで。東京騒げんのかぃ!!![会場「イェーイ!!!」]OK、その調子で最後まで俺たちのペースについてきてください」(小島)

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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