横尾忠則《T+Y自画像》2018年 個人蔵
横尾忠則《T+Y自画像》2018年 個人蔵

 横尾忠則さんの大規模な個展、「GENKYO 横尾忠則」展が東京都江東区の東京都現代美術館で10月17日まで開催されている。本展覧会は2002年に開催された「横尾忠則 森羅万象」以来の大規模なもので、展示総数は603点にも及び、海外の作品も大量に里帰りする。

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 横尾さんは1960年代から常に第一線で活躍し、今も世界を魅了し続けるアーティスト。今回は5歳の頃の作品「武蔵と小次郎(模写)」から、「Y字路」シリーズ、「寒山拾得」をモチーフにした作品など開幕直前まで描いていた約30点の新作も展示され、創造の全貌を目の当たりにすることができる。

 本展覧会に関して横尾さんは、「絵を見ていただければ、絵の中ですべてを語っています。だから、僕の絵と会話をしていただきたいです」と話す。

 これ以上の展覧会はないと横尾さん自身も語る「GENKYO 横尾忠則」展。魂が揺さぶられる本展覧会を眼と心に刻みたい。

週刊朝日  2021年8月6日号