※写真はイメージです (GettyImages)
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(週刊朝日2021年7月23日号より)
(週刊朝日2021年7月23日号より)

 最近は、アルバイト探しも進化している。

【好きなときに必要な分だけ働く!「ちょい職」がうまくいく5カ条はこちら】

 ITベンチャー、タイミーが運営するスマホ向け仲介アプリは、すぐ働ける「単発」のアルバイトに特化して紹介する。最短で1時間から、すぐ働きたい人とすぐ働き手が欲しい事業者をマッチングする。

 手続きは簡単。身分証と振込口座をスマホに登録するだけでいい。面接や説明会への参加といった手間もいらない。報酬は、仕事が終わったらアプリを通じてその日のうちに受け取れる。

 飲食や小売り、物流関連を中心に全国の4万店・事業所が導入し、登録者数は190万人に上る。アプリをのぞくと、コンビニのレジ業務やスーパーの販売、引っ越し作業員といったオーソドックスなものから、イベントの車両誘導係やワクチン会場の設置作業員といった仕事もある。

 最大の特徴は、雇い手と働き手が勤務終了後、待遇や働きやすさなどを評価する独自の「相互評価制度」。広報担当の加藤彩花さんは言う。

「業務の時間や内容が事前に知らされていたとおりだったか、また、もう一度その職場で働きたいかといった点から、アプリを通じて評価し合うものです。過去に働いた人のレビューも見られるので、どんな職場環境かをあらかじめ確認できる。職場に行くまで実際にどんな仕事をするのかわからない、といった不安を少なくする狙いです」

 最近は学生のみならず、30代以上の層にも利用が広がっている。

「少子高齢化を背景に、シニア層の利用が増えるのは自然な流れ。旅行の先々で稼ぎながら旅を続けたり、若いころにできなかった仕事にチャレンジしてみたりと、好きなときに好きな場所で働く人もいます」(加藤さん)

「ITは苦手」などと見向きもせずにいると、損をするかもしれない。上手に使えば思わぬチャンスが開ける。では、うまく働くにはどんな点に注意したらよいか。

 シニアライフアドバイザーの松本すみ子さんは「まず自分がどんなことができるかを把握し、アピールできるようにすること」と強調する。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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