長男の接待疑惑で国会で炎上中の菅首相(C)朝日新聞社
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記者会見の準備をする山田真貴子・内閣報道官(C)朝日新聞社
記者会見の準備をする山田真貴子・内閣報道官(C)朝日新聞社

 菅義偉首相の長男、菅正剛氏が務める放送関連会社「東北新社」から総務省幹部が接待を受けていた問題が、底なし沼のようになってきた。

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 発覚した接待は計38件、接待された幹部、職員らは13人に上った。

 菅首相は連日、国会で追及を受け、「長男は別人格」と防戦一方だが、総務省は接待を受けた職員、元職員13人のうち、11人が国家公務員倫理規程に違反する可能性があると認めている。

 中でも「本当に驚いた」とされるのが、首相の懐刀とされる山田真貴子内閣広報官も接待を受けていたことだ。

 総務省が公表した資料では山田氏が接待を受けたのは2019年11月、一人74203円で超豪華な会食だったことがわかっている。その席には東北新社社長らとともに、首相の長男、正剛氏が参加していた。

 山田氏は早大法学部卒業後、1984年に旧郵政省に入省。安倍政権時代の2013年まで、女性初の首相秘書官に起用され、広報などを2年間、担当した。17年には、総務省で放送行政を所管する情報流通行政局長に就任。19年まで務めた後、省内で次官に次ぐポストである総務審議官を務めた。正剛氏らと会食した当時は総務審議官在任中だ。

 山田氏は昨年7月に総務省を退官。国会や議員会館で挨拶に回っていた姿を目撃したこともある。官房長官時代から菅首相の信頼は厚く、菅政権発足後、女性初の内閣広報官に抜擢された。山田氏は官邸で行われる首相会見の司会、仕切り役を務め、菅首相へ厳しい質問が飛ぶと「次の日程」などを理由に、会見を強引に打ち切っていた。

 山田氏と仕事をしたこともある総務省OBはこう話す。

「山田氏はさばけた感じで仕事は的確で抜群にできますよ。表の顔はとても好感がもてます。一方、政治家のいうことも忠実に聞きますね。だから、NHKなどテレビ局に電話をかけたりして、圧力めいた話もするんでしょう。今回のように7万円の接待も受ける裏の顔がある。表裏をうまく使いわける、ザ・官僚という人」

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更迭された審議官の後任は山田氏の夫