田原総一朗「『緊張感なき政治』という安倍内閣の負の遺産」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

田原総一朗「『緊張感なき政治』という安倍内閣の負の遺産」

連載「ギロン堂」

田原総一朗週刊朝日#安倍政権#田原総一朗
ジャーナリストの田原総一朗氏(c)朝日新聞社

ジャーナリストの田原総一朗氏(c)朝日新聞社

イラスト/ウノ・カマキリ

イラスト/ウノ・カマキリ

 森友・加計疑惑のとき、真相究明のために当事者たちに取材することを怠った。当事者とは、佐川宣寿理財局長であり、麻生太郎財務相であり、籠池泰典氏などである。

 そして昨年11月、共産党が桜を見る会の実態を露呈させた。私は、とんでもない税金の私物化だと憤り、安倍首相に次ぐ自民党の幹部2人に、「なぜ、こんなとんでもないことを起こしたのか」と問い、「かつての自民党ならば、実力者の誰かが、安倍さんやめなさいと言い、安倍氏は素直だからやめたはずだ。だが、誰も何も言わない。なぜこんなことになったのか」と糾明した。すると、2幹部は「反論も弁解もできない。内閣が長く続きすぎて、みんなの神経が緩んでしまったのだろう」と答えた。

 本来ならば、森友・加計疑惑の段階で党内から「安倍辞めろ」の声が高まり、安倍首相は辞めたはずである。だが、選挙制度が変わったせいもあり、自民党国会議員の誰もが安倍イエスマンになり、安倍内閣、そして日本の政治にはまったく緊張感がなくなってしまった。これが最大の問題である。

週刊朝日  2020年10月2日号

■ 田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい