あとは優勝から遠ざかってることで、最後にメンタル面の問題が押し寄せると思うんです。ちょっとイライラしたり、優勝争いになると緊張感が増しちゃったりとか。それで崩れていくケースもあると思いますけど、また上位で争ってるうちに、その感覚も出てくると思います。しばしお待ちを、っていう感じだと思うんですけどね。

 約4カ月ぶりに再開したヨーロッパツアーでは「珍事件」がありました。「オーストリア・オープン」(7月9~12日、ウィーン近郊のダイヤモンドCC)で、急きょ4日間にわたって自分でゴルフバッグを担ぐことになったマーク・ウォーレン(39)が6年ぶりのツアー優勝を飾りました。

 彼のキャディーのコロナの検査結果が初日のプレー開始までに出なくて、自分で担ぐことになったんです。3日目は雨だったそうで、とくにつらかったでしょうね。最後には「やっぱりキャディーは必要だ」っていうコメントをしてました。ハハハ。すばらしい経験だし、歴史に残ることをやってのけたと思います。

■丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表ヘッドコーチを務め

週刊朝日  2020年7月31日号

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丸山茂樹

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丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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