“格安中絶”のカラクリ ネット広告で危険な手術へ…元職員が告発 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“格安中絶”のカラクリ ネット広告で危険な手術へ…元職員が告発

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西岡千史週刊朝日
※写真はイメージです (GettyImages)

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中絶費用5万円のカラクリ (週刊朝日2020年7月17日号より)

中絶費用5万円のカラクリ (週刊朝日2020年7月17日号より)

X産婦人科のインターネット広告(画像は一部加工しています)

X産婦人科のインターネット広告(画像は一部加工しています)

 インターネット広告で「妊娠12週まで待てば5万円」と格安で中絶手術ができると宣伝し、全国から中絶希望の女性を集めている病院がある。12週以降の中絶手術はリスクが高いため、国会で問題になり、医師会も指導に入っていた。格安中絶手術のカラクリを、病院の元職員らが告発した。

【図解】中絶費用5万円のカラクリ

 2018年に日本で実施された人工妊娠中絶手術は約16万件。同年の出生数が約92万人なので、妊娠した人の約7人に1人が中絶を選択していることになる。

 背景には望まない妊娠や経済的な問題など、さまざまな理由がある。女性にとって中絶は重い決断だ。ところが、そのような女性に対し、危険な中絶手術に誘導している医師がいる。

 神奈川県内にあるX産婦人科は、表向きはどこにでもありそうな病院だ。ホームページには、中絶に関する記述はない。しかし、実態は異なるという。

 神奈川県内の産婦人科医は言う。

「X産婦人科では、公式ホームページとは別に中絶専用のホームページを持っています。妊娠12週以降の中絶手術が『5万円』というインターネット広告も出し、全国から中絶希望の女性を集めているのです」

 12週以降の中絶手術は母体へのリスクが高まる。中絶手術が実施できる母体保護法指定医に向けて制作された『指定医師必携』(日本産婦人科医会)には、12週以降の中絶手術の危険性についてこう書かれている。

<中絶による母体障害率は、妊娠12~15週における中絶が最も高い>

<妊娠初期の中絶に比して事故の頻度が高いので注意する。できるだけ中期中絶にならぬような指導が大切である>

 前出の医師は怒りを隠さない。

「12週以降の中絶手術は、子宮を傷つけて次の妊娠・出産に影響する可能性があります。中絶時期を遅らせるように誘導することは、医師として許されない行為です」

 この医師の言うとおり、グーグル検索で「中絶」とキーワードを入れると、検索結果の上位にX産婦人科の広告が出てくる。

 広告には<保険証を使える無痛中絶手術><妊娠12週まで待てば5万円><12週から保険証で割安に>とも書かれている。

 なぜ、12週以降の中絶手術が割安なのか。


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