安倍首相は保身のために「桜を見る会」問題から逃げ回り、新型コロナでは専門家の意見も聞かずに学校の一斉休校を決めました。いくら「私の決断で」「私の責任で」と言われても、説明責任を果たさないのだから信用できるわけがありません。

 2018年から、私たちは新宿や新橋などの街頭でスピーカーやスクリーンを組み立て、国会審議の上映会を続けています。「国会パブリックビューイング」の活動は、最初は通りがかりの人が見ていたのですが、SNSを通じて人々が集まるようになりました。

 政府がまともに答弁しようとしないから、野党側は資料や公文書の提出を求めるわけです。けれどもいろいろな理由をつけて拒んで、廃棄までしてしまう。政府のそういう姿勢がすべて露見するわけです。見ている人たちから時に失笑が漏れたり、いい質疑には拍手が起きたりします。私は国会を可視化することが、政治を正常化する道につながると実感しています。

(本誌・亀井洋志)

*「ご飯論法」とは、「朝ご飯を食べたか」と聞かれ、朝食にパンを食べているのに「ご飯(米)は食べていない」と意図的に論点をずらしてごまかす、閣僚や官僚の答弁手法。

週刊朝日  2020年4月17日号に加筆