シリーズ940万部、最終65巻も即重版 「落第忍者乱太郎」が愛される理由 (1/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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シリーズ940万部、最終65巻も即重版 「落第忍者乱太郎」が愛される理由

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緒方麦週刊朝日
忍たまの乱太郎、きり丸、しんべヱの三人組 (c)尼子騒兵衛/朝日小学生新聞

忍たまの乱太郎、きり丸、しんべヱの三人組 (c)尼子騒兵衛/朝日小学生新聞

『落第忍者乱太郎』の作者、尼子騒兵衛さん。自宅の机の上には骨格模型などの資料が置かれている。リハビリを続けながら次回作の構想を練っている=兵庫県尼崎市、撮影・掛祥葉子(写真部)

『落第忍者乱太郎』の作者、尼子騒兵衛さん。自宅の机の上には骨格模型などの資料が置かれている。リハビリを続けながら次回作の構想を練っている=兵庫県尼崎市、撮影・掛祥葉子(写真部)

尼子さんの自宅のガラスケースには、書物やまきびしなど忍者関連の史料が保管されている=兵庫県尼崎市、撮影・掛祥葉子(写真部)

尼子さんの自宅のガラスケースには、書物やまきびしなど忍者関連の史料が保管されている=兵庫県尼崎市、撮影・掛祥葉子(写真部)

単行本の最終65巻は、左が通常版。右の特装版は忍術学園6年生が表紙を飾った。特装版にはアニメ「忍たま乱太郎」の声優の高山みなみさん(乱太郎)、田中真弓さん(きり丸)、一龍斎貞友さん(しんべヱ)の鼎談のなどを収録した小冊子が付く

単行本の最終65巻は、左が通常版。右の特装版は忍術学園6年生が表紙を飾った。特装版にはアニメ「忍たま乱太郎」の声優の高山みなみさん(乱太郎)、田中真弓さん(きり丸)、一龍斎貞友さん(しんべヱ)の鼎談のなどを収録した小冊子が付く

 朝日小学生新聞に長年連載されアニメにもなった漫画「落第忍者乱太郎」(朝日新聞出版)。幅広い世代に支持されながら、11月30日発売のコミックス65巻で完結した。作者の尼子騒兵衛さんが1月に脳梗塞(こうそく)をわずらい、33年間の歴史に区切りをつける。これまでも病気に襲われながら執筆してきた尼子さんの思いとは。

【写真】作者の尼子騒兵衛さん

 まずは、作品の面白さを紹介しよう。 時は室町・戦国時代、舞台は忍者を養成する架空の学校「忍術学園」。一年は組の忍たま(忍者のたまご)の乱太郎、きり丸、しんべヱの3人組を中心に、同級生や先輩、教職員たちが織りなす学園生活を描いたギャグ漫画だ。

 個性豊かなキャラクターたちが入り乱れ、ドタバタ劇が繰り広げられる。忍術に詳しい尼子さんが、史料をもとに当時の生活文化を描いていることも特徴だ。

 朝日小学生新聞で毎年4~6月と10~12月に連載され、年2冊のペースで単行本コミックスを出していた。シリーズ累計部数は940万部を超える。最終巻の65巻は、通常版と特装版の2種類ある。特装版は発売5日で重版となる人気ぶり。最終巻が出た後も、朝日小学生新聞では「傑作選」を12月まで掲載する。

 派生作品も大人気だ。アニメ「忍たま乱太郎」は1993年にNHKで放送が始まった。2010年にはミュージカルもスタートし、連載25周年の11年には長編アニメ映画と実写映画が公開された。アニメは27シリーズが放送され、12月10日から過去のものを再放送している。ミュージカルは今年第10弾が上演された。

 今年1月、尼子さんを病魔が襲った。脳梗塞で、明け方にトイレへ行こうと思ったら起き上がれなかったという。朝日小学生新聞は4月から始まる予定だったパート64を延期。代わりにこれまでの傑作選を載せることにした。尼子さん自身が連載継続は難しいと判断し、12月末をもって終了する。ファンからは病状を心配すると共に、これまでに感謝の声が寄せられた。

 尼子さんに兵庫県尼崎市の自宅で話を聞いた。脳梗塞を発症したのは、仕事の比重が大きく負担を感じていた矢先だったという。

「コミックスの装丁も一人でやっていたので、ちょっときついな、と思っていたところに脳梗塞。もう連載は無理だなと思いました」


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