坂東玉三郎、海外コラボ「輸出用に作っている」は誤解 真意は? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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坂東玉三郎、海外コラボ「輸出用に作っている」は誤解 真意は?

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菊地陽子週刊朝日
坂東玉三郎(ばんどう・たまさぶろう)/1957年初舞台。64年、十四代目守田勘弥の養子となり、五代目坂東玉三郎を襲名。モーリス・ベジャール、ヨーヨー・マらとコラボレーションを展開、国際的に活躍。2012年、重要無形文化財保持者に認定 (撮影/遠崎智宏)

坂東玉三郎(ばんどう・たまさぶろう)/1957年初舞台。64年、十四代目守田勘弥の養子となり、五代目坂東玉三郎を襲名。モーリス・ベジャール、ヨーヨー・マらとコラボレーションを展開、国際的に活躍。2012年、重要無形文化財保持者に認定 (撮影/遠崎智宏)

 太鼓をどこまで芸術に高められるか。佐渡を拠点に世界で活躍する太鼓芸能集団・鼓童との出会いは、2000年のことだった。06年に初共演が実現した舞台「アマテラス」は大変な話題を呼び、12~16年に坂東玉三郎さんは、鼓童の芸術監督を務めた。

「鼓童のメンバーから、日本物をやりたいという希望があり、初めて和太鼓と能楽を融合させた舞台に挑戦しました。私自身、能楽は演目の勉強こそ重ねていますが、囃子についてはきちんと学んだことがなかったので、ちょうどいいな、と。そうしてできあがったのが、『幽玄』です」

 普通の打楽器は、乱れないで打つのが基本。でも、能楽の拍子は伸び縮みする。テンポがたわむのだ。

「お能は、余計なものを削り落とした芸術です。ですから、音の表現をどのくらいシンプルにできるかが課題で、それには強打ちを抑制させなければなりませんでした。出てきた瞬間に強打をしてしまったら全体の構成ができないのです。太鼓を打つ人は、空気が振動すると体の循環がよくなるのですが、それをいかに終盤に持っていくかに、作り手の技量が問われます。でも、『どこに演劇的なカタルシスを持っていくか』を考えるのは、クラシックでも、歌舞伎でも太鼓でも同じだと思います」

 17年に博多座で上演された「幽玄」がシネマ歌舞伎として、今月末から、全国の映画館で上映される。その編集も玉三郎さんが手がけた。


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