田原総一朗「『週刊ポスト』炎上でも“嫌韓”が支持される理由」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「『週刊ポスト』炎上でも“嫌韓”が支持される理由」

連載「ギロン堂」

田原総一朗週刊朝日#田原総一朗
田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

イラスト/ウノ・カマキリ

イラスト/ウノ・カマキリ

 この数字で判断すると、世論調査を受けた国民の70%近くが、「ポスト」の特集に、あまり違和感を覚えないことになるのではないか。

 そして、「ポスト」はその70%の国民に向けて特集を組んだ。強いて言えば、政府の政策を強めに打ち出したつもりだったのであろう。

 おそらく、今回の「ポスト」の売れ行きはよかったはずである。そして、「ポスト」編集部は「配慮に欠けていた」と謝罪のコメントを出してはいるが、これはいわば形をつけただけではないか。

 このところのテレビのどの番組を見ても、安倍内閣の強硬な対韓政策を肯定していて、批判らしい批判をしている番組はほとんどない。

 かつて高名な評論家、山本七平が「日本は空気を破るのが最も悪いことで、空気を破ると生きていけない」と言ったが、この言葉が、その後どんどんリアリティーを増している。

 現在の安倍政権は一強多弱である。野党が分裂していて弱く、自民党議員たちが安倍首相のイエスマンになっているので、森友・加計疑惑などが起きても、聞く耳を持たずにやり過ごしてしまう。すると、メディアでも同調圧力が強くなり、安倍政権批判をすると、空気を破るような危険性を感じてしまうのだろうか。まことに情けないかぎりである。何としても空気を破る番組をつくらなくては、と自分を恫喝し続けている。

週刊朝日  2019年9月20日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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