お湯を注いで3分。味噌の香りが……(撮影・太田サトル)
お湯を注いで3分。味噌の香りが……(撮影・太田サトル)

 4月1日の販売開始早々に完売続出、わずか10日後に一時販売休止となり、幻の商品化していた日清カップヌードルシリーズの新商品、「カップヌードル 味噌」が、8月26日、販売再開された。

 日清食品によると、同シリーズ全体の販売量は18年から好調な推移という。そこに加えて「味噌」の販売直前となる今年3月頃は、さらに需要が高まっていた。ちょうど、日清食品の創業者・安藤百福夫妻の即席ラーメン開発の奮闘を描いた連続テレビ小説「まんぷく」が、好評のまま終盤を迎えた頃だったのだ。

 味噌味のカップヌードルは過去にも日清が発売した経緯がある。今回の人気過熱ぶりについて、インスタントラーメン研究家、大山即席斎さんにたずねた。

「1992年に発売した、『カップヌードル MISO』は、ジェームス・ブラウンがシャウトするCMが話題となるなど、かなり力を入れていましたが、長続きしませんでした。カップヌードルのシリーズは、その名の通り、もともと洋風の味を意識したものなんです。カレーやシーフード、チリトマトといったラインナップもそうですし、かつて発売した味噌味も、ローマ字表記でした」

 けれども今回は……。

「非常に目立つ形で『味噌』と書かれています。それが逆に個性を際立たせ、店頭でも非常に目立った。ネットやSNSの影響も大きいですね。例えばツイッターでは、一度話題になったものを大勢の方がリツイートして爆発的に拡散する現象も起こりますから、それも一つの要員としてあると思います」

 さて、販売再開となった「カップヌードル 味噌」。記者は数軒のコンビニ、スーパーをめぐり、なんとか確保。お湯を注いで3分。味噌の香りが漂ってくる。濃厚。麦味噌・赤味噌・白味噌をブレンドしたという味噌に、ショウガとニンニクがパンチを効かせる。シリーズで有名な“謎肉”をはじめ、コーン、キャベツ、ニンジンといった味噌ラーメンに合う具材が彩りをみせる。

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