圧倒的な力で相手打者をねじ伏せてきたが、今年は本調子ではないため、相手打線が臆することなくフルスイングする姿が目立つ。来年の東京五輪でも侍ジャパンのエースとして期待されるだけに、菅野のコンディションは気がかりだ。

 一発勝負の国際試合は1点の重みが大きく、投手力が重要な要素となる。エンゼルス・大谷翔平、ヤンキース・田中将大、カブス・ダルビッシュ有、マリナーズ・菊池雄星、ドジャース・前田健太らメジャーで活躍する先発投手たちはリーグが中断しないため、チームから五輪出場の許可が得られる可能性は低い。侍ジャパンのメンバーは国内組で編成されることになるだろう。

 日本球界で、群を抜く能力の高さを持つ菅野の代役はいない。東京五輪まで1年を切った中、菅野が本調子を取り戻せるか。侍ジャパン・稲葉篤紀監督も気がかりだろう。(梅宮昌宗)

※週刊朝日オンライン限定記事