謹慎処分を受けた雨上がり決死隊の宮迫博之さん (c)朝日新聞社
謹慎処分を受けた雨上がり決死隊の宮迫博之さん (c)朝日新聞社
暴力団関係者がいるパーティーに参加していたスリムクラブの真栄田賢さん(左)と内間政成さん (c)朝日新聞社
暴力団関係者がいるパーティーに参加していたスリムクラブの真栄田賢さん(左)と内間政成さん (c)朝日新聞社

 お笑い界をリードしてきた吉本興業が、またもや“闇営業”を巡って激震にみまわれた。所属の漫才コンビ「スリムクラブ」の真栄田賢と内間政成が、暴力団関係者がいるパーティーに参加し金銭を受け取っていたのだ。吉本興業は2人を無期限謹慎処分にしたと6月27日に発表した。

【暴力団関係者がいるパーティーに参加していたスリムクラブ】

 吉本興業では、複数のお笑い芸人が振り込め詐欺グループの宴会に出て金銭を受け取っていたことがすでに発覚。雨上がり決死隊の宮迫博之やロンドンブーツ1号2号の田村亮、レイザーラモンHGら所属の11人を謹慎処分にしたばかりだった。ワタナベエンターテインメント所属のザブングルの2人も、同じ詐欺グループの宴会に出て謹慎処分となり、闇営業の問題は芸能界全体を揺るがしている。

 あるテレビ関係者は言う。

「振り込め詐欺グループの宴会は、相手が反社会勢力のためか、『お金はもらっていない』とうそを言ってしまったことがまず駄目でした。相手が反社会的勢力だとは知らなかったと言っていますが、うすうす感じていた可能性はあります。『知っていた』とは、なかなか言いにくいでしょう」

 芸能リポーターの石川敏男さんは、対応が後手後手になったと指摘する。

「田村亮の相方の(田村)淳は、『被害者から騙し取ったお金で支払われたギャラを受け取っておきながら、返金もせず嘘をついて、このままで平気なのか! おまえを軽蔑する!』と怒りをあらわにしていましたが、まさにそこなんです。とんでもないことをしたと自覚して、会社に相談すればよかった。うしろめたさからでしょうが、対応を間違えてしまいましたね」

 問題が明るみに出た後、吉本興業では芸人が集められ、コンプライアンスに関するレクチャーがあった。ある所属芸人は言う。

「法を守ることが大事だという話をされました。食えない芸人にとっては、それ(闇営業)も大事な稼ぎのひとつになっていた。同じ芸人仲間からは、『行った先がヤバそうな人ばかりで困った』という話を聞いたことがあったので、今回のこともやっぱりという思いもあります」

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