“人類最後の音楽” ドレスコーズ2年ぶりニュー・アルバム (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“人類最後の音楽” ドレスコーズ2年ぶりニュー・アルバム

連載「知新音故」

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小倉エージ週刊朝日
●ドレスコーズ『ジャズ』初回限定盤(CD+DVD“12月23日のドレスコーズ”恵比寿The Garden Hall)KICS-93796

●同 通常盤(CD+DVD“THE END OF THE WORLD PARTY”本編<Part1&2>・Part3収録)KIZC-537~8

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 志磨遼平のソロ・プロジェクト、ドレスコーズの2年ぶりのニュー・アルバム『ジャズ』が興味深い。敬愛するデヴィッド・ボウイやトーキング・ヘッズからインスピレーションを得たファンク・スタイルを主体にした前作『平凡』とは、うって変わった音楽展開による。

 ロマ音楽を基調に、昨年1月から、神奈川芸術劇場で音楽監督を担当し出演した音楽劇の「三文オペラ」から得たインスピレーションなど、独自の解釈によるブラス・アンサンブルを主体に、“人類最後の音楽”をテーマにしたコンセプト・アルバムだ。

 ドレスコーズは2003年に志磨遼平らが結成し、インディーズ活動の後、10年にメジャー・デビューした毛皮のマリーズ解散後、志磨を中心に活動を開始。当初は4人組だったが14年以来、志磨のソロ・プロジェクトとなった。

 毛皮のマリーズ時代の60年代、70年代のロックへの愛着、敬意を込めたオマージュ的な音楽姿勢はドレスコーズにも受け継がれ、歌謡的な要素も加味し、ダンス・ミュージックにもアプローチ。社会的な動向など時代を反映した作品を生んできた。

 本作で音楽的な基盤のひとつとなったロマ音楽との出会いは、映画監督のエミール・クストリッツァの作品に使われ、監督自身がギタリストとして参加しているグループのライヴに接したのがきっかけだ。

 ベルトルト・ブレヒトの戯曲でクルト・ヴァイルが作曲を手がけた音楽劇『三文オペラ』の、初演当時の時代性を反映した音楽に関心を持ったことにも刺激されたという。

 もっともノスタルジックな音楽の再現ではなく、その要素を織り込みながら独自の解釈で具現化。編曲はサックス/クラリネット奏者の梅津和時が協力し、ヴァイオリンの太田惠資らの参加による即興的な演奏を主体にしたとも。

 裏打ちのビートを特徴とするロマ音楽とツー・トーンのスカ・ミュージックとの類似を見いだし、両者をミクスチャー。そんなことから東京スカパラダイスオーケストラのギターの加藤隆志、ドラムスの茂木欣一と初共演。ヒップホップのラップ、アンビエント・テクノ、エレクトロニカの要素なども織り込んだ斬新な音楽展開を見せる。


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