続いては、森友文書改ざん問題で渦中の人となった佐川宣寿・前国税庁長官。佐川氏の邸宅は、世田谷区内にある。

「最近は全く見かけないね」と近所の人は言うが、「佐川さんの娘は犬の散歩をしている」との目撃情報もあった。自宅のインターホンを鳴らすと、音に反応して犬が吠え、生活感が伝わってくる。かつて記者が押しかけたのだろうか。玄関の前には、「私有地・立ち入り禁止」と記された置き看板がある。

 残るは、加計学園疑惑で国会で追及を受けた柳瀬唯夫・元首相秘書官だ。杉並区の高級住宅街にある緑に囲まれた豪華マンションに住む。住民以外の不審者が侵入しないよう監視され、マンションのロビーからは、ピアノの演奏が聞こえてきた。インターホンを鳴らすも、応答はなし。

 元財務省官僚で福田、佐川氏らの先輩にあたる松田学元衆院議員は語る。

「ほとぼりがさめるまでは、じっとしていると思います。ただ彼らも貯金や退職金だけで生活していくのは不安でしょう。能力がある人たちですから、ブランドのある大企業は厳しいかもしれませんが、どこかの会社の社外取締役や顧問で十分生活するだけのお金はもらえるはずです」

 安倍政権は来年の天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位に伴う代替わりに合わせ、国家公務員が過去に受けた懲戒処分の免除を行う検討を始めた。佐川氏らも対象となる。(本誌・田中将介)

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