住んでいる人 大谷優依さんインテリアスタイリスト。雑誌やウェブで雑貨の紹介やインテリアの提案などを行う。企業カタログ、広告、CMなどでもインテリア装飾、空間演出などを手がける。(撮影/井上佐由紀)
住んでいる人 大谷優依さん
インテリアスタイリスト。雑誌やウェブで雑貨の紹介やインテリアの提案などを行う。企業カタログ、広告、CMなどでもインテリア装飾、空間演出などを手がける。(撮影/井上佐由紀)

「家が狭いので片づけできないし、くつろげない」と思っていませんか? 『55平方メートルまでの心地よいコンパクト暮らし』には13軒のコンパクトな住まいや暮らしのコツが満載。あえてコンパクトな住まいを選び、その暮らしを楽しんでいる人に、工夫やアイデアを聞いてみました。

【フォトギャラリー】インテリア、収納…アイデア満載!素敵な「コンパクト住宅」を写真で紹介

【1】長期旅行者用ホテルのように
マンション/1R・50平方メートル/賃貸/2人暮らし
インテリアスタイリストの大谷優依さんは、夫と2人暮らし。夫婦ともに多忙なため、移動に便利な東京都渋谷区を選んだ。「家でくつろぐ時間はほとんどありません。だから、私にとって家とは、寝る場所と少しの仕事スペース、キッチンやお風呂があるところ、つまり、長期旅行者用のキッチンつきのホテルのような感覚ですね」(大谷さん)。ベッド自体をくつろぎの場所にするという発想の転換によって、居心地の良さをつくり出した。

■大きなベッドを主役に
あえてリビングルームにベッドを置いた。ダブルベッドにシングルベッドを足して広さを確保。ベッドカバーが部屋の印象を左右するので、季節によって変える

■キッチンは必要なものだけ
グレーのタイルが印象的な、細長スペースのキッチン。「食材はその日の夕食分だけを買うというスタイル」(大谷さん)。冷蔵庫もこの大きさで十分とのこと

■一人がけの椅子
「一人がけの椅子は、スペースをとらないコーナーインテリアに最適」という大谷さん。部屋のインテリアになじむような椅子をセレクトしている

【2】持ち物を減らしてでも住む
マンション/1LDK・38平方メートル/賃貸/1人暮らし
自宅を仕事場に、イラストレーターの仕事をしている柿崎こうこさん。世田谷線沿線の雰囲気に惹かれ、物件をいろいろ探しているうちにこの家に巡り合い、一目惚れした。「大きな窓がある明るい雰囲気と、窓から見える広々とした風景が気に入りました。持っているものを減らしてもいいから、ここに住みたいと思いました」(柿崎さん)。持ち物を吟味して取捨選択した結果、部屋の中すべてがお気に入りのもので満たされ、身軽な暮らしが実現できたという。

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