梅沢富美男さんと妻の池田明子さん。役者とその女房のリアルな夫婦像とは……。(※写真はイメージ)
梅沢富美男さんと妻の池田明子さん。役者とその女房のリアルな夫婦像とは……。(※写真はイメージ)

 歯に衣着せぬ物言いでテレビで見ない日はないほど人気の夫、梅沢富美男さん。彼を支える妻の池田明子さんは、家族の健康にも役立てたいと、植物療法士の仕事に打ち込んでいる。役者とその女房のリアルな夫婦像とは……。

*  *  *

夫:夫婦げんかはほとんどしたことがないですね。

妻:そうですね。日常のささいな言い合いはありますけど……。もうだめだ、みたいなことはないですね。

夫:最近の大げんかはあれだ、娘の婚約の件で。

妻:もう1年以上前ですよ。

夫:朝の7時半に人のこと起こして、いきなり「長女が結婚したいって」って。

妻:だって、あなた、全然家にいないんだもの。帰ってきても話をする時間もないぐらい忙しくて。

夫:それにしたってお前ね、そういうことはちゃんと、夜にでも夫婦二人きりで話し合うべきことじゃないの? それを起き抜けの出し抜けで。

妻:はいはい。

夫:それともなにか、どさくさの寝ぼけまなこで「うん、わかった」って認めさせようって作戦か?

妻:あははは。まさか。

――出会いのきっかけは美容院で見かけた雑誌

妻:私の母が美容院の雑誌で、この人が載っていた記事を見たんです。

夫:大衆演劇の世界では売れてましたけど、ようやく一般の方にも知られるようになったころでしたね。

妻:祖母がね、大衆演劇が好きだったらしいんです。戦後すぐの、まだテレビも普及していないころ、三軒茶屋に芝居小屋があって。幼かった母も、連れていってもらった記憶があるらしいんですよ。

夫:あれは「アサヒグラフ」だったか?

妻:たぶんそうね。それで「まだあるのねー」って家族で話題になって。私もその雑誌、見たんです。銀行で(笑)。

夫:それで、見に来てくれたんだよな。

妻:面白くて楽しくて。それに、彼がいろんな役を演じ分けるんだけど、あまりの変身ぶりに、同じ人がやってるとは思えなかった。

夫:それから家族みんなで見に来てくれるようになったんです。

次のページ