綾野:それもないですね。会うこと自体、少ないです。

林:あ、そうなの? しょっちゅう会うと思ってた。

綾野:仲間うちで固まっていても意味がありませんから。それぞれがいろんな人と会って、成長して、アイデアを持ち寄って集まれるような存在でありたいんです。友人というより、共に戦っていく仲間だと思います。僕たち、今、アブラはのってると思うんです。でも、これからですね。もっとちゃんと意識を持ってやらないと、ここから先、ヤバイことになる。今相当頑張らないといけないですね。

林:俳優さんって撮影するだけじゃなくて、宣伝活動も大変ですよね。この対談もそうですが。綾野さん、バラエティー番組に出るのはどうですか。

綾野:僕、好きです。たまに番宣でバラエティーに出てるのに、斜にかまえてる俳優を見ると、あまり良い気分にはなりませんね。こっちはお邪魔させてもらって、なおかつ宣伝までさせてもらってる。だから僕は自分が出るときは楽しませていただいて、そのバラエティーが何を作ろうとしているのかを見つめていますね。役者としてそういうことも大事なので。

林:すばらしいです。お仕事を離れての楽しみって何ですか。

綾野:会いたい人に会うということですね。この前、久本(雅美)さんに林先生をご紹介いただいたのもそうですが、たとえば地方ロケでお世話になった人たちにまた会いに行くとか。会いたいと思った人にすぐ連絡をして、空いてなかったら次に思いつく人に連絡してという。休みが取れたら誰かに会いに行くというのが、ライフワークになっています。お礼も兼ねつつ会いに行くと、「お帰り」ってみんな喜んでくれるので。

週刊朝日 2016年7月1日号より抜粋