爆買いの対象はモノからサービスに広がりつつある?(※イメージ)
爆買いの対象はモノからサービスに広がりつつある?(※イメージ)

 中国の旧正月にあたる春節の大型連休が到来。もはや季節を問わず定着した “爆買い”はいっそう激しくなりそうだ。衣料品や化粧品、家電といった定番商品とは別に、いま新たな消費対象として注目を浴びているのは美容室、マッサージ店、ネイルサロンなど。爆買いの対象はモノからサービスに広がりつつある……というのだが、現場はてんやわんやである。

 東京・南青山のある有名な美容室。中国人の有名ブロガーに紹介されたことで、昨年から中国人客が激増している。

 店の美容師が言う。

「だいたい数人で来店して、カット中に隣を向いて大声でおしゃべりを始めるんです。『危ないので前を向いてください』という中国語は頻出ワード。お連れの方が待合スペースで弁当を食べたり、ソファで横になって寝たり……どう声をかければいいのかわからない局面がよくあります」

 欧州の調査会社が昨年に発表した「入浴頻度に関する調査」で、中国は世界16カ国で最下位だった。

「重量感のあるロングヘアの人が多く、[汚れを落として櫛(くし)通りをよくするための]シャンプーの使用量が日本人の倍以上かかることもあります」

 東京・銀座のマッサージ店の店員も苦笑して言う。

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