そんな第2期のモヤモヤ感を「無かったことにしたい」とばかりに、インパクト大な起用の3代目・純次。純次と言えばテキトー、テキトーと言えば純次ってな軽さが、午前中のどうでもいい時間帯にちょうどいい。ベビーカーの赤ちゃんに「高校生ですか?」と話しかけ、腕時計してないのに自分の腕を眺め「今何時かな? 私の毛穴の開き具合で、だいたい12時20分?」とボケつつ、「イッヒッヒッヒッ」笑いで締める黄金のコンビネーション。

 きれいなお姉ちゃんがいれば「ふだんは何やってんの?」と踏み込むけど、お姉ちゃんが「普通のOLです」と答えれば、「あ、異常なOLじゃなくて?」と突き放す。この一般人に対する見事なキャッチ&リリース。テキトーテキトー言われつつ、相手が乗ってくるとパッと引く絶妙な距離の取り方は、純次テキトーばっかりじゃない!と思わせる緻密さ。

 以前、純次が言っていた「年を取って、やってはいけない三つのこと」。それは説教と昔話と自慢話。聞いたらうんざりしがちな三大話。つまり、相手に嫌な思いをさせたくないという彼の配慮だよね。純次、言われたくないだろうけど、すごく真面目だ。

 バズーカも持たず、白ブリーフ姿でもない純次の真面目さが、ちょっぴりにじみ出ている「じゅん散歩」。1回くらい、レディー・ガガみたいにまぶたに目を描いた、いつもの純次で出て来てくれてもいいけどね。

週刊朝日  2015年10月23日号