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寝屋川中1遺棄事件の教訓 性犯罪者の再犯どう防ぐ?

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週刊朝日

性犯罪者の再犯を防ぐには…

性犯罪者の再犯を防ぐには…

 2002年3月、寝屋川市内の路上で男子中学生が拉致・監禁され、現金約1500円や携帯電話などを奪われた。同時期には、高校生や未成年の男子も同様の被害を受けていた。なかには顔に液体をかけられ、火をつけられた人もいたという。いずれも「道を教えて」などと声をかけ車に乗せ、ナイフで脅して、手錠をかけたり、粘着テープで縛ったりするのが手口だった。

 当時、一連の事件で逮捕され、有罪判決を受けたのが、寝屋川市内の中学1年生の死体遺棄事件で逮捕された、山田浩二容疑者だった。

 山田容疑者は、中学生のころから窃盗などの犯罪に手を染め、少年院や刑務所に繰り返し入っていたことがわかっている。ある精神科医療の関係者は、

「自分自身を見つめて自制する努力をしないと、今後も同じ犯罪を繰り返すおそれがある」

 と警告する。

 日本で性犯罪者の再犯を防ぐ「性犯罪者処遇プログラム」が本格的に実施されたのは06年からで、その歴史は浅い。04年11月に奈良市で女児が誘拐され、殺害された事件がきっかけだった。それまで性犯罪者向けの更生カリキュラムはなく、他の受刑者と同じように刑務所で服役していた。

 一方、公的なプログラムとは別に、数は少ないが、独自の取り組みをしている民間の医療機関もある。東京都内の榎本クリニックもその一つで、精神保健福祉士で社会福祉士の斉藤章佳さん(36)も、再犯防止に取り組む。斉藤さんは、

「性犯罪を繰り返す人は、専門的な治療が必要です。次の被害者を生み出さないためにも、何ができるのかを考えないといけない」

 と話す。

 もちろん、罪を犯した以上は、刑に服して償いをするのが当然である。一方、形だけの反省で出所することは、犯罪者を野に放つことになりかねない。


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