その時の遊び仲間には逮捕された中学3年生もいたという。達哉君は5月にもナンパで、仲間とトラブルになっていた。

 仲間たちは達哉君を逢妻(あいづま)川の堤防へ連れていき、暴行を加えていた。

「少年3人は顔面を数回から10回以上殴り、腹に膝蹴りをくらわしたそうです」(同)

 少年らは暴行を加えた後で、「川に入って対岸まで泳いで戻ってきたら許してやる」と言ったと供述。

 達哉君は泳いでいる途中で「もう無理だ」という言葉を残し、沈んでいった。

「堤防の上で暴行が行われている間、すぐ下では6人の仲間が見ていたことがわかっています。達哉君の彼女を含む2人以上の少女も現場にいました。警察に通報したのは達哉君の彼女ではなく、別の少女だった」(同)

 少年、少女らには最悪の夏祭りとなったようだ。

(本誌取材班=一原知之、上田耕司、小泉耕平、長倉克枝、永野原梨香、牧野めぐみ、山岡三恵/今西憲之 菅野朋子)

週刊朝日 2015年6月26日号