50年の片思い? みつはしちかこ「青春時代のキラキラ感がいちばん好き」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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50年の片思い? みつはしちかこ「青春時代のキラキラ感がいちばん好き」

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みつはしちかこ1941年、茨城県生まれ。都立武蔵丘高校卒業後、アニメーション会社に勤務。62年、「小さな恋のものがたり」でデビュー、67年に同作が単行本化、72年にテレビドラマ化(日本テレビ系)、76年発売の第10集はミリオンセラーを記録。77年に同作で日本漫画家協会優秀賞受賞、84年にテレビアニメ化(TBS系)。2008年に病に倒れ、46年間続けた連載を休載。10年に心不全で倒れるが快復後、11年に42集を刊行。14年9月、完結編となる43集を刊行した。そのほかの代表作に80年から22年間「朝日新聞」日曜版に連載した「ハーイあっこです」。13年、エッセー「ひとりぼっちの幸せ」を刊行(撮影/小暮誠)

みつはしちかこ
1941年、茨城県生まれ。都立武蔵丘高校卒業後、アニメーション会社に勤務。62年、「小さな恋のものがたり」でデビュー、67年に同作が単行本化、72年にテレビドラマ化(日本テレビ系)、76年発売の第10集はミリオンセラーを記録。77年に同作で日本漫画家協会優秀賞受賞、84年にテレビアニメ化(TBS系)。2008年に病に倒れ、46年間続けた連載を休載。10年に心不全で倒れるが快復後、11年に42集を刊行。14年9月、完結編となる43集を刊行した。そのほかの代表作に80年から22年間「朝日新聞」日曜版に連載した「ハーイあっこです」。13年、エッセー「ひとりぼっちの幸せ」を刊行(撮影/小暮誠)

小さな恋のものがたり第43集

みつはしちかこ著

978-4054061415

amazonamazon.co.jp

 昨年、50年以上続いたベストセラー『小さな恋のものがたり』を完結させたみつはしちかこさん。作家・林真理子さんとの対談で、主人公・チッチとサリーのモデルについて語った。

*  *  * 
林:チッチとサリーって、そのあとの少女漫画の原型をつくりましたよね。ドジで決して美人じゃない女の子が、キャラクターの愛らしさで学校一の美少年から愛されるという。

みつはし:でも、美人じゃないという設定なのに、絵では美少女として描かれてるんですよね。

林:それは願望なんじゃないですか。私、チッチとサリーを見て、「美少年も美少女が好きなわけじゃないかもしれない」なんてあらぬ自信を持って、アタックしてフラれちゃったりしましたけど(笑)。

みつはし:私は、人気者じゃないけど、よく見るとステキだという人を見つけて。

林:私もそういう人、好きです。

みつはし:その人が剣道部に入ってるっていうから、こっそりのぞきに行ったんですよ。そしたらみんなお面かぶってるじゃないですか。誰が誰だかわかんなくて帰ってきた思い出があります(笑)。

林:それがサリーのモデルになった方ですよね。サリーみたいに背が高かったんですか。

みつはし:背はふつう。漫画を描いているうちにサリーの背がだんだん伸びたんです。彼はコメディアン志望でおもしろいのと、人が気づかないハンサムだったんです。

林:両思いだったんでしょう?

みつはし:いや、片思いでしたね。年賀状とか暑中見舞いとか、そういうのでチラッチラッと気持ちを見せて、それで私のことを「おもしろい」と言ってもらって、デートするようになって。

林:デートできるというのは、片思いじゃないような気がしますけど。

みつはし:デートといってもお互いの夢を夢中で語り合っているだけだったんですよ。初めて一緒に行った映画が「南太平洋」というミュージカル映画なんですが、こういうときは手を握ってくれるのかなと思っていたら、そんなことなかったですね。でも、片思いだから楽しいということがあるじゃないですか。

林:私、片思いばっかりだったから、あんまり楽しくないです(笑)。片思いって相手に主導権を握られてるじゃないですか。冷たくされたりやさしくされたり、相手の一挙手一投足に気持ちが翻弄されて、いやになるということはなかったですか。

みつはし:そういう面もありますけど、いやになることはないですね。私は自分に都合のいい妄想ばかりしてましたから十分楽しかったですね。

林:なんだか私も高校時代のことがいろいろよみがえってきましたよ。私が好きだった男の人たち、いま何してるかな、なんて(笑)。

みつはし:私は過去の思い出から、いまだに何かもらってるような気がします。後ろを向くと遠くのほうの光から、前に行く力をもらえるんです。人生で青春時代のキラキラ感がいちばん好きなので、延々と片思いの漫画を描き続けて気が付いたら50年。片思いがかなえられそうなときって、いちばん幸せなときですよね。ドジしながらでも彼を追っかけて、彼が振り返りそうだなという、それを漫画で長く続けてきたわけです。

週刊朝日  2015年1月23日号より抜粋


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