1年で500人以上と面接 大塚製薬は人事面談も“理系的”? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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1年で500人以上と面接 大塚製薬は人事面談も“理系的”?

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大塚製薬鳥取桂 常務執行役員(60)とっとり・かつら/1954年1月18日生まれ。76年、徳島大学薬学部卒業。82年、大塚製薬入社。徳島研究所生物研究部、中枢神経研究室室長、医薬第二研究所主任研究員などを経て、2007年6月、人事部徳島駐在(研究・生産担当)部長・執行役員、同年10月、ダイバーシティ推進プロジェクトリーダー、10年6月、人事部徳島駐在(研究・生産担当)部長・常務執行役員に就任(撮影/写真部・松永卓也)

大塚製薬
鳥取桂 常務執行役員(60)

とっとり・かつら/1954年1月18日生まれ。76年、徳島大学薬学部卒業。82年、大塚製薬入社。徳島研究所生物研究部、中枢神経研究室室長、医薬第二研究所主任研究員などを経て、2007年6月、人事部徳島駐在(研究・生産担当)部長・執行役員、同年10月、ダイバーシティ推進プロジェクトリーダー、10年6月、人事部徳島駐在(研究・生産担当)部長・常務執行役員に就任(撮影/写真部・松永卓也)

週刊朝日・長友佐和子編集長(撮影/写真部・松永卓也)

週刊朝日・長友佐和子編集長(撮影/写真部・松永卓也)

鳥取桂さん(右)と長友佐和子編集長(撮影/写真部・松永卓也)

鳥取桂さん(右)と長友佐和子編集長(撮影/写真部・松永卓也)

 週刊朝日の長友佐波子編集長が、フロントランナーの女性にインタビューする本誌企画。今回は、大塚製薬の鳥取桂常務執行役員に話を聞いた。

*  *  *
長友:研究所で主任研究員にまでなられていますが、2002年から人事部に? すごい人事異動じゃないですか?

鳥取:それがまた大塚のすごいところで(笑)。私はイケてる研究員だと思っていたんです。研究所に20年いたんですが、ちょうど私の所属していたグループの研究の中から、上市する化合物が出た。それが抗精神病薬として世に出した薬でした。研究者として非常にラッキーで、成功体験をしたわけですね。そんなときに、人事部に呼び出されて「人事に来ませんか?」って。

 そのときは答えを明確にしないまま研究に戻って「今のは夢だ」と(笑)。ところが3カ月くらいして「もう腹は決まりましたか?」と。そのとき48歳でしたので60まで勤めるとして10年ちょい。まあそれくらいあったら新しいこともできるかなと。私が自分を見るよりきっと会社が私を見るほうが正しいんだろうなと思って。

長友:すごい決断ですね。全然違う仕事でしょうに。

鳥取:ええ、でも殺し文句もあった。「人事の中で研究担当にするから、もっと研究所を良くして活性化するように考えてほしい」と言われたんです。

長友:うまいですね~。

鳥取:ねぇ(笑)。でも実際に自由にさせてもらいました。うちは人事面談といって全員と面談するんです。

長友:人事部がですか? 直属の上司じゃなくて?

鳥取:はい。上司もやりますが、人事は人事で一人ずつ面談する。研究所の人は約530人いたので、毎年530人と面談するというのを3年やって。

長友:500人! 会うだけでもすごく大変でしょう。

鳥取:うちのボスは「1500人は会わにゃいかん」と言ってますから、私なんて甘っちょろいです。

長友:人事の方ってそんなに面談するもんですか?

鳥取:いやうちが珍しい。でもこれはすごくいい仕組みなんです。データとしてN数(サンプル数)がそろうわけで、タイムコース(時間経過に伴う変化)で成長も見られるし、変化に気づいて助けてあげることもできるわけです。

長友:さすが理系の研究職(笑)。じゃあ研究所の人事改革もされたんですか?

鳥取:はい。それもどうやれば最善か、答えは研究所の人が持っている。聞くと見えるものがあるので。

長友:07年にはダイバーシティ推進プロジェクトのリーダーにもなられた。

鳥取:そうですね。最初は女性活用という観点から1年くらい会議を重ねたんですが収拾がつかない。女性だけじゃなくて、もっと大きな視点で多様性を生かすダイバーシティを推進しようという話になって、プロジェクトができたわけです。

長友:改めて推進しようということは、御社の中でダイバーシティはあまり進んでなかったんですか?

鳥取:07年にはもう女性活用に関するフォーラムを開いていましたし、ダイバーシティという言葉こそなかったけど、昔から「変わった人を採れ」というのが採用の方針だったくらい。異質なもののぶつかり合いが創造性を生む、革新的な製品を生む、というのが大塚の考えなんです。まぁ、だからこそ既卒で結婚したての私も働かせてくれたわけですよ。

長友:なるほど、異質な方がいらっしゃったところから新しい薬が出てきた実例がここにありますもんね。

※週刊朝日 2014年6月6日号より抜粋


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