いまは最悪? オバマ・安倍のビミョーな関係 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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いまは最悪? オバマ・安倍のビミョーな関係

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3月下旬の日米韓首脳会談は、ぎこちない笑顔が印象的 (c)朝日新聞社 

3月下旬の日米韓首脳会談は、ぎこちない笑顔が印象的 (c)朝日新聞社 

 オバマ米大統領が4月23日に来日、25日まで日本に滞在する予定だ。だが、ある外交評論家に言わせると、いまは「最悪の二国間関係」らしい。中韓との話ではなく、日米関係のことだ。

 今回のオバマ大統領来日の最大の懸案は、調整が難航するTPP(環太平洋経済連携協定)で大筋合意できるかどうかだが、当初の訪日日程は1泊2日。国賓の行事をこなすには時間が足りない。日本政府が粘って2泊3日の“延泊”に成功したわけだが、その狙いを自民党国会議員のベテラン秘書が明かす。

「目的は中国に日米関係が良好だと見せつけることです。いまも尖閣諸島周辺で中国の船舶が領海侵犯をしています。オバマ大統領を国賓として迎えることは、それだけで一種の“抑止力”になる。安倍政権の得点と言っていいでしょう」

 さすが外交が得意な安倍晋三首相──と言いたいところだが、同時にオバマ大統領の“単身”来日も決まってしまった。外務省幹部が当惑しながら打ち明ける。

「国賓なのに夫人が来られないというのは異例。お子さんたちの学校があるからと聞きますが……」

 日米は政策的に、それなりに歩調を合わせているはずだが、それが「最悪の関係」と指摘されてしまう。その理由の一つにオバマ大統領と安倍首相の「人間関係」があるという。

「安倍首相は『オバマ大統領とケミストリー(相性)が合った』などと強調していますが、オバマ大統領は市民運動出身で、安倍首相とイデオロギーは正反対。アメリカの菅直人のような存在ですから、2人の感覚は『合わない』というのがワシントンの定説です」(日米外交ウオッチャー)

 お互いビミョーな関係でも、日米両首脳は「日米同盟の強化」を高らかに宣言するだろう。だが、日米関係に詳しい日本総合研究所理事長の寺島実郎氏は、安倍外交の「孤立化」を懸念する。

「米国にとって日本が重要なのは間違いありませんが、中国、韓国など近隣国とトラブルを抱える厄介な同盟国という印象を持たれています。西のイスラエル、東の日本。尖閣諸島の日中衝突で米中戦争につながることは願い下げという雰囲気です」

 米国が「失望した」のはどうも首相の靖国参拝だけではなさそうだ。ウクライナ情勢で緊迫するなか、北方領土問題解決の糸口を探ろうと、ロシアに秋波を送っていた安倍政権。岸田文雄外相は17日に訪ロ延期を発表したが、これも米国がいらだちと不信の目で見ていたからだとされる。

「オバマ氏は日本も大事、中国も大事。日本にとって腹立たしいかもしれませんが、それを認識しないと米国を見誤ります。『米中対立で日米同盟強化』というワンパターンな発想が、いまの日本外交の弱点かもしれません」(前出の寺島氏)

週刊朝日 2014年5月2日号より抜粋


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