初来日公演が決まった瞬間のザ・ローリング・ストーンズの反応とは? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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初来日公演が決まった瞬間のザ・ローリング・ストーンズの反応とは?

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 8年ぶりに来日公演を行うバンド「ザ・ローリング・ストーンズ」。「シーナ&ザ・ロケッツ」の鮎川誠とシーナ、ミュージシャンの世良公則との座談会では、彼らの初来日公演が決まった瞬間の様子が明らかになった。

シーナ:89年12月19日にアトランティックシティー(米ニュージャージー州)で初めて生のストーンズのステージを私たち、観たの。

鮎川:打ち震えたりもせず、単純に凄いと思った。あんなところまで、自分たちを引き寄せるストーンズは凄いと思ったよ。その日のショーが終わって、マリオット・ホテルという森の中のホテルで、ストーンズが打ち上げをやっているって、ボブ・グルーエンが一緒に僕らを誘ってくれたんですよ。そうしたらキースの親父がおったり、ロンもいたかな。ミックは現れなかったけど、巨大なファミリーなんよ。裏方もエンジニアも一緒に食事したり、飲んだり、玉突きをやったり、その中で、「ワーッ!」と歓声が上がったと思ったら、「東京が決まった!」って叫んだんですよ。凄い瞬間に居合わせたね。それが1990年2月の東京ドームの初来日公演だったけど、ストーンズのファミリーが喜んでいるのが嬉しかったね。1カ所公演が決まっただけなのに、バンドがあんなに感動したり、拍手したり。世良君、90年の東京ドームの?

世良:それが最初です。それ以前にも、仕事で取材みたいな形で「どこかに観に行きませんか?」というお誘いはあったんだけど、僕の中で「近くにいちゃいけない」と思っていたんです。確かその初ドームの時も、鮎川さんに「一緒にバックステージ行かない?」って誘われたんですよ。

鮎川:ああ、そうだったね。

世良:でも、「いいです」って断って、グッズ買って帰ったんですよ。先輩にせっかく誘っていただいたんだけど、僕の中で絶対見ちゃいけない、このステージの上と下のこの距離を縮めちゃいけないっていう気がすごくあるんです。でも、僕が仕事でたまたま羽田(空港)にいて、通路歩いてたら向こうからロニー(・ウッド)が来たんですよ。しかも、乗り遅れたみたいな感じで……。福岡便に向かっていたので、「あっ、福岡移動なんだ」と思った時に、向こうとパッと目が合ったんですよ。それで、「日本を楽しんでる?」って言ったら「無茶苦茶楽しんでるよー」って言って走っていったんです。「これは偶然だからOK」って思っているんですけど……。だから、ステージでしか見てないんですよ。でも、ステージの印象も何も僕よく覚えてないんですよね。隣にいたスタッフが、熱気でちょっと具合が悪くなったらしいんですよ。それを俺に伝えなきゃと思って、俺を見たら、涙ながらにキース・リチャードをぼうっと見上げてたので、声を掛けられないと思ったらしいんですよ。フィルムとかブラウン管を通してじゃなくて、メンバーとの間に空気しかないんだと思った時に、なんか固まってましたね。ずっと固まって、ただ観てました。「わぁ、すげぇ」とかじゃなくて、ただ観てる。で、終わった後に、「僕、これで帰ります」っていう感覚。なんかそれをすごく覚えてます。

週刊朝日 2014年2月28日号


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