日本人は夫婦、恋人、またはセックスパートナーと実際、どのくらいしているのか。

 今年1月にコンドームメーカーの「相模ゴム工業」が全国の20~60代の男女約1万4千人を対象に行った調査「ニッポンのセックス」で衝撃的な“性の実情”が判明している。

(1)既婚者、(2)交際相手がいる(3)セックスする相手がいる、という属性別に、「お相手とは1カ月にどの程度セックスをしていますか?」と問うたところ、全体の平均回数は2.1回。

 年代別では20代が4.11回で最も多く、30代が2.68回、40代が1.77回、50代が1.38回、60代が0.97回と続く。

 さらに属性別に見ると、(2)は4.1回、(3)は2.9回に対し、(1)の既婚者はなんと1.7回。結婚するとセックスの回数が減少する傾向にあるというのだ。数字からも日本の夫婦がいかにセックスから遠ざかっているかがわかる。

 産婦人科医の宋美玄(ソン・ミヒョン)氏が「夫婦という保証のある関係になったと同時に、セックスをしなければならない理由がなくなる」と指摘した現象が、この数字からも読み取れる。

 日本性科学会によると、セックスレスとは「夫婦やカップルのあいだで、病気など特別な事情がないのに、1カ月以上性交渉がないこと」と定義されている。

 夫婦仲が良くとも忙しい毎日を送っていると、セックスをしないまま気づけば1カ月以上経っている……ということは、ままあるだろう。ずいぶん厳しい基準に見えるが、実際のところ、月に1度のセックスがない夫婦は、そのうち3カ月に1度、半年に1度、年に1度……と数が減り、気づいたときには手遅れとなりやすいという。

 すなわち、平均1.7回も、すでにリーチがかかった状態といえる。

週刊朝日 2013年8月2日号