ボリショイ・バレエ硫酸事件 なぜ芸術監督が狙われた? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ボリショイ・バレエ硫酸事件 なぜ芸術監督が狙われた?

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週刊朝日#ロシア

 ロシアのボリショイ・バレエ団の元トップダンサーで、現在は芸術監督を務めるセルゲイ・フィーリン氏(42)が1月17日夜、自宅前で何者かに襲われ、顔に硫酸をかけられた。ロシア事情に詳しい日本人ジャーナリストが言う。「セルゲイは、ロシアでは知らない人はいないほどの美男子。ダンサー時代からスター中のスターです」。

 だが、その甘いマスクは火傷(やけど)でパンパンに腫れあがり、一時は失明の危機に見舞われた。犯人は覆面姿の男とみられているが、ロシア国内では「恋愛関係のもつれ説」「熱狂的ファンによる犯行説」など諸説ささやかれているという。だが、過去にボリショイ・バレエ団に所属し、フィーリン氏と同じ舞台に立ったこともあるというバレエダンサーは、声を潜めて言う。「現在、警察はバレエ団の団員200人全員から事情を聴いており、バレエ団内部の人間による犯行とみているようです」。

 フィーリン氏自身も事件後、テレビのインタビューに答え、「誰がやったのか。それは私の心の奥にある」「硫酸をかけた人物と、それをやらせた人物は異なる種の人間だ」と話している。前出のダンサーは言う。

「実際、セルゲイは犯人に心当たりがあるのでしょう。でもロシアでは、プーチン大統領の政策を批判した女性ジャーナリストの殺害事件など、迷宮入りする事件が少なくない。この事件もそうなる可能性がある。バレエ団員も気軽に容疑者の名を口にすることはできない状態なのです……」

週刊朝日 2013年2月22日号


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