脱原発を糾合し、公開対談で和やかに語り合う両人。嘉田氏の選挙初体験は高校時代の生徒会長選で、見事に当選したという (c)朝日新聞社 @@写禁
脱原発を糾合し、公開対談で和やかに語り合う両人。嘉田氏の選挙初体験は高校時代の生徒会長選で、見事に当選したという (c)朝日新聞社 @@写禁

 12月1日夜、東京都内で開かれた「緊急公開対談」に報道陣が殺到した。新党結成で一躍、時の人となった嘉田由紀子滋賀県知事(62)とその神輿を担いだ小沢一郎氏(70)という“渦中のペア”が約1時間、語り合ったのだ。

 滋賀県庁では「知事は小沢にだまされている」などと訴える電話が今も鳴りやまないそうだが、公開対談で「なぜ、私を党首に?」と嘉田氏に聞かれた小沢氏は、「初当選の頃からずっと注目していた」と明かした。

 周辺によると、嘉田氏は新たな“相棒”となった小沢氏を「ピュアな人」と評し、その側近の森ゆうこ参院議員(56)を副代表に起用した。

「役員人事や候補者選定、供託金の集金といった党運営は旧・国民の生活が第一が主導権を握っている」(未来関係者)

 だが、嘉田氏が小沢氏に完全に取り込まれたわけでもなさそうだ。

「自身は今回出馬せず、知事と代表を兼務することにしたのは、彼女なりのリスクヘッジでしょう。小沢さんが選挙後好き放題に動きだしたら、来年の参院選前に日本未来の党代表代行となったNPO環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長(53)と党を出て、参院選に自ら出馬し、新たな勢力を結集させることも考えている」(嘉田氏周辺)

週刊朝日 2012年12月14日号