武装勢力を「記念撮影」に唖然 ツアーガイドが語る 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

武装勢力を「記念撮影」に唖然 ツアーガイドが語る

このエントリーをはてなブックマークに追加
悲劇を生んだ万里の長城 (c)朝日新聞社

悲劇を生んだ万里の長城 (c)朝日新聞社

 猛吹雪となった中国・万里の長城で日本人観光客3人が死亡したが、ほかにも中高年の「秘境ツアー」で危険な目に遭うことは多々あるのだという。

 秘境を中心に世界100カ国近くのツアー旅行に添乗してきたAさんは、十数年前、イエメンでのツアーで、日本では起こり得ない「恐怖体験」をした。

 中高年の男女15人ほどで四輪駆動車に分乗。念のために政府軍兵士の乗った四駆1台も同行し、砂浜の中にあるマーリブという廃墟の町で、遺跡群を観光していたときのことだ。

「遺跡を眺め終えて車に戻ったとたん、空から何かが降り注いできたんです。『銃撃だ!』と、とっさに判断し、車内で身を伏せました」

 のちに分かったことだが、イエメン国内で政府と敵対する部族が、政府軍に気づいて攻撃してきたのだった。万全の警備が、あだになった形だ。Aさんはさらに信じがたい光景を目にする。

「身を伏せるよう呼びかけて各車両を見渡すと、あろうことか窓から武装勢力にカメラを向けて、撮影しようとしているツアー客がいたんです」

 命の危機が迫る中での、まさかの“記念撮影”。「平和ボケ」と言われても仕方がない。すきをついて逃げ切り全員無事だったが、「ホテルの窓からは、夜になっても政府軍の砲撃と思われる閃光が見えていた」(Aさん)という。

週刊朝日 2012年11月23日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい