書評『おむすびのにぎりかた』文・宮本しばに/写真・野口さとこ 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

おむすびのにぎりかた 文・宮本しばに/写真・野口さとこ

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朝山 実書評#話題の新刊

おむすびのにぎりかた (手売りブックス)

宮本しばに,野口さとこ

978-4909394095
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「手」が主人公の写真に見入ってしまった。料理家と写真家が3年かけて全国各地を訪ね、握ってくださいとお願いし、おむすびにまつわる記憶や仕事、家族のことなどを聞いたインタビュー集だ。

 長野県松本市にある醤油醸造店の主人は「味は心で五味調和」と語る。照れくさそうに握ったのは、意外とこぶりだ。ごはんを茶碗に入れ、上下にゆすりながら冷まし、形を整える「母譲り」の作り方は鎌倉の服と雑貨の店の店主。「お母さんのおむすび」といえば化粧品の香りがしていた、と話すのは六本木のギャラリーのオーナー。嫌だったのではなく、上京して初めて食べたコンビニのおむすびに「味気なくてがっかりした」と話す。

 具もそれぞれ。「作り方」とともに、一人ひとりの人生をもう少し聞いていたいと思わせる。

週刊朝日  2018年10月26日号


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