書評『ジュリエットのいない夜』鴻上尚史著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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《話題の新刊 (週刊朝日)》

ジュリエットのいない夜 鴻上尚史著

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相原透書評#話題の新刊

 劇作家・演出家である著者の新作は、シェイクスピア作『ロミオとジュリエット』に長年、焦がれ続けた末に書かれた二つの中編小説だ。

 どちらも演出家の男性が主人公。1本目「ロミオとロザライン」は、ロミオがジュリエットに会う前に恋していたロザラインに着目した。主人公の妻がロザライン、浮気相手がジュリエット、若手男優がロミオを演じるなか、虚構の世界と実人生が交差する劇団内の凝縮した人間関係が描写される。2本目「オセローとジュリエット」は、演出家と新人女優、人気若手男優の三角関係が主軸。シェイクスピアの「オセロー」と合体させ、ラストの〝事件〟に向かって過ごす数日間が描かれる。ロミオになるはずだった男性たちと、ジュリエットになれなかった女性たちの人間ドラマを味わってほしい。

週刊朝日  2017年8月11日号


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