書評『いるか句会へようこそ!恋の句を捧げる杏の物語』堀本裕樹著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

《話題の新刊 (週刊朝日)》

いるか句会へようこそ!恋の句を捧げる杏の物語 堀本裕樹著

このエントリーをはてなブックマークに追加
後藤明日香書評#話題の新刊

いるか句会へようこそ!恋の句を捧げる杏の物語

堀本裕樹著/イラスト:ビブオ

978-4411040282
space
amazonspace

amazon.co.jp

space

「俳句なんてあんなおじいちゃんばっかりじゃん」。母親に連れられ、初めて句会に参加する大学生の主人公・杏は、そうぼやく。ところが句会に一歩足を踏み入れると、イケメンがいたのである。杏と同い年の女の子もいる。そう、句会は老若男女が集い、語り合う場でもあるのだ。
 本書は1974年生まれの俳人による俳句入門書であり、ラブストーリーである。俳句初心者の杏の目を通して、句会の仕組みや俳句のいろはが語られる。同時に、杏の恋も進行。社会人一年目のイケメン・昴さんとの恋の行方が爽やかに描かれる。
 俳句はひとりでも楽しめるが、句会に参加することで、ひとりでは見えてこなかったことが見えてくる。素通りしていた句が、他の人の選評によって新たな輝きを持ち始めることもある。本書の舞台である「いるか句会」は実在する句会だ。堀本氏が主宰し、毎月一回、東京・荻窪で開かれている。読み終えたら、実際に参加してみるのもいいかもしれない。俳句の世界へ、ぽんと背中を押してくれる一冊である

週刊朝日 2014年9月12日号


トップにもどる 書評記事一覧


おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事
あわせて読みたい あわせて読みたい