書評『日本建築集中講義』藤森照信、山口晃著 |AERA dot. (アエラドット)
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《話題の新刊 (週刊朝日)》

日本建築集中講義 藤森照信、山口晃著

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谷本束#話題の新刊

日本建築集中講義

藤森照信、山口晃著

978-4473038852
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 おもしろ物件は見逃さない路上観察でおなじみ、建築家の藤森照信と、現代と過去が混在する個性的作品で知られる天才画家・山口晃が、法隆寺から昭和期の住宅・聴竹居(ちょうちくきょ)まで13の名建築を見学。脱線あり、妄想あり、愉快な対談と漫画エッセーで語る建築の魅力。
 数寄屋造りの構造が世界的に珍しい理由、茶室の視覚的マジックなど、藤森氏の講義は実に興味深いが、学会的に「あまりに自由すぎる」と評判のセンセイ、すっ飛ばし方もハンパでない。かのジョサイア・コンドル設計の旧岩崎邸洋館を「いろいろやりすぎ」と一刀両断、「車を茶室にしよう」という走る茶室構想、吹き矢でヒヨドリを撃って野鳥の会と大ゲンカした話など爆笑の連続。山口画伯は師の暴走にオロオロしつつも、建物と自然のバランスや襖絵を美しく見せる設計の妙など、アートの視点から新鮮な発見をしている。
 二人のボケとツッコミの掛け合いが絶品。建築そのものの良しあしにとどまらず、建築家の建築オタクぶり、使っていた人たちの日常のすったもんだまで見えてくるようなリアルな感覚がまっこと楽しい。

週刊朝日 2013年10月18日号


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