全米での知名度はまだまだ低い?エンゼルスの大谷翔平(GETTYImages)
全米での知名度はまだまだ低い?エンゼルスの大谷翔平(GETTYImages)

 9月4日(現地時間:以下同)本拠地で行われたレンジャース戦に、「2番・指名打者」で出場したエンゼルスの大谷翔平は、6回裏の第3打席で4試合ぶりとなる第43号の3ランを放った。

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 その前日となる3日には、大谷は先発として登板し、メジャーでは自己最多の117球を投げ、7回7安打2失点、8奪三振で9勝目を挙げた。大谷はこれで、元祖“二刀流”のベーブ・ルースが1918年に記録した、同一シーズン「2桁勝利&2桁本塁打」という103年ぶりの偉業達成に王手を掛けた。

 今季の大谷は数々の記録や偉業を達成している。記憶に新しいのは、8月28日の本拠地パドレス戦で達成した「40本塁打&20盗塁」だろう。この記録は、ア・リーグ、ナ・リーグを含めてこれまでに32人の選手が達成しているが、エンゼルスにおいては大谷が球団史上初となり、ア・リーグにおいても10年ぶりの快挙である。また、投手として20盗塁以上を記録することは、なんと129年ぶりの快挙でもあった。

 走力でも非凡な才能をみせる大谷に、エンゼルスのファンからは「野球史上初の『50本塁打&30盗塁』を達成するのでは?」との期待の声も挙がっている。このように、投打走で異次元の活躍をみせる大谷は、いまやエンゼルスの選手の一人という扱いでは収まりきらなくなってきた。

 これまでは、『ロサンゼルス・タイムズ』や『オレンジ・カウンティ・レジスター』といったエンゼルスの地元メディアが主に大谷の活躍を報じていた。しかし、今季は『CBSスポーツ』や『FOXニュース』といった全米規模のメディアはもちろんのこと、『ニューヨーク・タイムズ』や『ワシントン・ポスト』といった東海岸のメディアまでもが大谷を取り上げはじめている。

 大谷を巡る報道はますます加熱し、その活躍を取り上げるメディアは学生新聞にまで広がっている。例えば、新型コロナの感染者情報の集計サイト「COVID-19ダッシュボード」を2020年1月にいち早く公開し、日本でも一躍有名となった名門米ジョンズ・ホプキンス大学の学生新聞『ザ・ジョン・ホプキンス・ニュースレター』もその一つだ。

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