男性は顔の右半分をやけどし一時、目が開けられない状態だったという。全治6か月の重傷とみられる。

 東京パラリンピックが開会した夜に都心の駅で発生した化学剤による傷害事件。万一、こうした場面に遭遇した際にはどのような処置をとって身を守れるばいいのだろうか。化学剤のテロに詳しい捜査関係者が説明する。

「無差別に狙ったものかどうかは現時点では不明だがこうした化学剤を使ったテロ行為は予防することは難しい。サリンのように静かに大量の人々を殺傷できるのが化学剤テロの恐ろしさだ。もし化学剤が皮膚に直接付着してしまった場合には水やせっけんで直ちに洗い流すことだ。そして2次被害を防ぐために付着した衣服を脱ぎカバンや袋などに入れて密封することだ」

 警視庁高輪署捜査本部には画像を公開してから多くの情報が寄せられているという。

「『かつての同僚に似ている』など人相・容姿が似ているなどの情報提供が殺到。すでに100件以上寄せられている。改札を出たところから狙いを定めているように見えることから被害男性の交友関係の面に加えて無差別に狙いを定めた可能性もあるため両面で捜査中」

 警視庁では引き続き犯人に関する情報提供を呼び掛けている。

(野田太郎)