日本ハムの中田翔 (c)朝日新聞社
日本ハムの中田翔 (c)朝日新聞社

 暴力トラブルで無期限の出場停止処分を課せられた日本ハム中田翔だが、今季限りでの退団が濃厚な状況になっているようだ。報道によると、栗山英樹監督は中田の去就について、「正直、このチームでは難しいかなっていうのは思っている」と退団の可能性を示唆した。札幌市内の自宅で謹慎中の中田と電話で話し合い、今後に中田が謝罪会見を開く予定であることも明かした。

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「栗山監督の発言は重い。中田に関しては12年の監督就任以来4番として起用し続け、特別な思いがある。本来なら自身の手で再起させたいという思いがあるでしょう。ただ、今回の代償はあまりにも大きい。暴行を受けた後輩もいる。チーム全体のことを考えると、中田が日本ハムでプレーするのは厳しいという判断になった。栗山監督個人の意見にとどまらず、フロントも同じ思いを共有していると思います。来季は東京五輪で金メダルを獲得した稲葉篤紀監督が新たに就任する可能性が高い。中田は稲葉監督と現役時代に共にプレーし、固い絆で結ばれていますが、稲葉監督の思いで中田を残せるという問題ではないでしょう」(スポーツ紙デスク)

 今季日本ハムは最下位に低迷し、中田は39試合に出場して打率.193、4本塁打、13打点。スランプに悩んだシーズンはあったが、ここまで打撃が深刻なことはなかった。メディアで注目されたのはプレー以外の騒動ばかりだった。

 4月7日のソフトバンク戦)で5回の三振後にベンチでバットをたたき割るとベンチ裏で転倒。翌日に負傷した右目付近を紫色に大きく腫らした姿でグラウンドに現れた。6月8日の阪神戦では走塁中に倒れ込み、急性腰痛で戦線離脱。リハビリを経て実戦出場を重ね、後半戦に備えていたが、8月4日のエキシビションマッチ・DeNA戦の試合前に、ベンチ裏で後輩の選手と会話していた際に、突発的に腹を立てて手を出したことが判明。日本ハムは11日に中田に対して、統一選手契約書第17条(模範行為)違反で1軍・ファーム全ての試合の出場停止処分を科したことを発表した。

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