SNS、ネット上では、「元少年とあるが、逃げ回って成人になってから逮捕された場合は、通常の刑法適用、実名報道でいいんじゃ?犯行は少年時代でも、大人の分別がついてからも逃げ回ってたわけだから(原文ママ)」、「事件から11年経過して、犯人は20才を越えている。被害者は氏名公表されるのに、既に20才を越えた犯人の氏名が公表されないのはどうかと思う(原文ママ)」などの指摘が。
少年法の匿名報道には、賛否論の意見がある。実名報道されることで、「社会復帰や再就職が困難になり、家族の生活も支障をきたす恐れがある」という意見がある一方で、「被害者の感情を配慮しなければいけない。凶悪犯罪は再発防止の観点から、成人でなくても実名報道にすべき」と反論の声も少なくない。
今回のように28歳の男性が殺人の疑いで逮捕されたにも関わらず、更生の観点から『元少年』と匿名報道になることは少年法の理念にあてはまるのだろうか。犯罪時は少年で、逮捕時が成人の事件が今後も起きる可能性はある。更生、処罰など複合的な観点でこの問題に向き合わなければいけない。(牧忠則)