中島はオリックスから移籍1年目の19年は43試合出場で打率.148、1本塁打と精彩を欠いたが、石井琢朗野手総合コーチの助言で、バットを大上段に掲げる構えからグリップの位置を両肩より下げ、左足の上げ幅を小さくした打撃フォームに改造。コンパクトなスイングで直球に差し込まれずはじき返せるようになり、変化球も下半身の粘りで対応できるようになった。昨年は100試合に出場し、打率.297、7本塁打と復活。今季はスモークの加入で途中出場が多いが、今月12日のロッテ戦で美馬学から4号左越え3ランを放つなど打率.289、4本塁打、13打点をマーク。得点圏で20打数10安打、打率.500と驚異的な勝負強さを発揮している。

「4番の岡本和真の後を打つ5番に中島は適任だと思います。スモークは長打の怖さがあったけど、一塁の守備はうまいと言えず、足も遅かったのでマイナス面もあった。残り128安打に迫っている通算2000安打という大記録を達成するのも大きなモチベーションになるでしょう。中島の活躍がチームの命運を大きく左右すると思います」(スポーツ紙デスク)

 原監督のラブコールを受け、巨人に入団して3年。38歳のベテランがチームの窮地を救えるか。(梅宮昌宗)