逆側の右サイドバックには、エウシーニョ(現清水)を配置する。アタッカーを彷彿とさせる優れたドリブル能力を持つ超攻撃的サイドバック。DFの枠に捉われない変幻自在かつ神出鬼没な動きで次々とゴールを奪い、川崎に所属していた2017、18年にはJ1連覇にも貢献した男が、攻撃にアクセントを加える。

 MFは3枚。アンカーの位置は、レオ・シルバ(現鹿島)を選びたい。疲れ知らずの運動量と高いボール奪取能力を持ち、パス、ミドルシュートと攻撃性能も高く、攻守において存在感を放つ。亀田製菓の『ハッピーターン』が大好き過ぎるブラジル人としても有名になったが、そのプレーぶりは高級洋菓子のように洗練されている。

 インサイドハーフは2人置くが、1人目はポンテ(浦和)で即決だ。ブンデスリーガでも活躍した実力者。2005年途中に来日して以降、卓越したテクニックと正確無比なシュート、そして抜群の戦術眼から繰り出される高精度のパスで、浦和の黄金期を築いた。守備も献身的。何よりここ一番で決定的な仕事をできる男が、このチームの心臓だ。

 その横には、レアンドロ・ドミンゲス(柏ほか)を配置する。多彩なキックと繊細なボールタッチ、優れたアジリティで攻撃を構築し、直接フリーキックも大きな武器。特に柏をJ1制覇に導いてMVPに選ばれた2011年のパフォーマンスは出色だった。守備面での貢献は少なく、適性はトップ下の“王様”だが、視野の広さとシンプルなプレーぶりで、インサイドハーフにも対応できるはずだ。

 FWは3人。1人目は“猛犬”ウェズレイ(名古屋ほか)だ。スピード豊かにDFラインの裏に抜け出し、ボールを持てば重戦車のようなドリブル突破から強烈なシュートを叩き込むパワフルストライカー。J1でハットトリックを8回も記録した爆発力は他の追随を許さず、広島時代の弓矢パフォーマンスも絵になった。

 そのウェズレイはJ1通算217試合で124得点を記録したが、さらに多くのゴールを決めたのが、マルキーニョス(鹿島ほか)だ。日本で計7クラブを渡り歩き、J1通算333試合出場で外国人歴代最多となる152得点をマーク。鹿島時代はJリーグ3連覇に大きく貢献し、2008年には得点王&MVPを獲得。精力的にピッチを走り回りながらボールを引き出し、ゴール前では優れた得点感覚を発揮する。

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FWでもう一人忘れていけないのが…