いかにもネイティブが使いそうな「こなれ感」のある会話フレーズが知りたければ、まずはYouTubeの「初対面のアメリカ人と仲良くなれる英会話」(画像2枚目)を見てみよう。相手を食事に誘うときの言葉としてケビンさんが選んだのは、grab(つかみ取る)を使った表現。アメリカでは「食事系の会話」でよく使う言葉なのだという。

「grabが入ることで会話がライトになる」「実際に手でつかめる食べ物にしか使わない」といったケビンさんの解説がわかりやすいのはもちろんのこと、「ここでeatを使うのは変なの?」と、日本人学習者の気持ちを代弁してくれるかけさん、やまさんの質問も絶妙だ。

■スキマ時間に見ても笑えて学べて楽しめる

「視聴者からは、英語講師役のケビンが日本の学校独特のルールに異議を唱える『熱血ALTシリーズ』も好評です。ケビンが外国人の立場で『そんなのおかしい!』と憤るのが面白いし、嫌味にならないのかな、と思います」(かけさん)

「語学を初めて学ぶ人にとって、ハードルの低さは大切。ケビンの英語を聞いて、楽しんでもらえたら嬉しいです」(やまさん)

 3人がめざすのは、学びの要素を含みつつ「スキマ時間に見ても、一つのエンタメとして楽しめるコンテンツ」。ハーバード大卒のバイトリーダー、陽気すぎるアメリカ人店員など、ケビンさんが演じるクセ強めの英語キャラも要注目だ。

(文/木下昌子)

※『AERA English (アエラ・イングリッシュ) 2020 Autumn & Winter』より