コロナ禍によって臨時休館した水族館でマンボウはどう過ごしていた? (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ禍によって臨時休館した水族館でマンボウはどう過ごしていた?

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提供:マンボウなんでも博物館

提供:マンボウなんでも博物館

澤井悦郎(さわい・えつろう)/1985年生まれ。2019年度日本魚類学会論文賞受賞。著書に『マンボウのひみつ』(岩波ジュニア新書)、『マンボウは上を向いてねむるのか』(ポプラ社)。広島大学で博士号取得後も「マンボウなんでも博物館」というサークル名で個人的に同人活動・調査研究を継続中。Twitter(@manboumuseum)で情報発信・収集しつつ、なんとかマンボウ研究しながら生活できないかとファンサイト(https://fantia.jp/fanclubs/26407)で個人や企業からの支援を募っている。

澤井悦郎(さわい・えつろう)/1985年生まれ。2019年度日本魚類学会論文賞受賞。著書に『マンボウのひみつ』(岩波ジュニア新書)、『マンボウは上を向いてねむるのか』(ポプラ社)。広島大学で博士号取得後も「マンボウなんでも博物館」というサークル名で個人的に同人活動・調査研究を継続中。Twitter(@manboumuseum)で情報発信・収集しつつ、なんとかマンボウ研究しながら生活できないかとファンサイト(https://fantia.jp/fanclubs/26407)で個人や企業からの支援を募っている。

 私はマンボウ研究で飯を食うことに異常な執着心がある愚かなポスドクである。前回、「かつて江の島水族館にあったホルマリン漬け巨大マンボウ標本は、実はウシマンボウMola alexandriniだった」という記事を書き、当時現物を見た記憶のある読者からは「怖かった」という感想を多数いただいた。どんな形であれ、人々の思い出の中にしっかりとマンボウ類が刻まれていることを私はうれしく思う。

【写真】江の島水族館に実在した「巨大なホルマリン標本」の貴重な記録

 カクレマンボウMola tectaなどマンボウ科のマイナー種の普及をしたいところがだ、今回は時事的な話題で、新型コロナウィルスの影響で臨時休館を余儀なくされた全国の水族館とマンボウについての話を取り上げたい。

■144の水族館関連施設が一斉に臨時休館した期間

 4月7日に政府から発出された新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言は5月25日に解除された。感染拡大が最も危惧されていたゴールデンウィークでは、多くの施設が協力して人々に外出自粛を呼び掛けていたのはまだ記憶に新しい。

 どのような施設を水族館と呼ぶのかは水族館学で基準が提唱されているものの、人によって意見が異なり、日本全体でいくつ現存しているのかは明確に把握されていない。

 本記事では「種数に関係なく水族を飼育展示・教育研究する公共施設」「陸上から観察できる」「何らかの仕切りで野生と切り離され人工飼育されている」の3点を基準に広義にとらえて調べたところ、全国で144つの水族館関連施設(開館予定含む)が見つかった。もしここで見落とした水族館関連施設があれば、私のTwitterに教えてほしい。

 この144施設のホームページなどを確認したところ、少なくとも4月29日~5月6日の期間はすべての施設が臨時休館していた。コロナの感染拡大を防ぐための措置として当然と言えば当然ではあるが、水族館学の歴史に刻まれる異常な出来事であり、日本から水族館が消えた期間と言っても過言ではないだろう。全国の水族館が一斉に休館したのは少なくとも戦後初ではないだろうか。


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